magi 短編
□ゆびきりげんまん
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いつまでそうしていただろうか。アリババは抱き締められたまま、ジャーファルに話しかけた。
「ジャーファルさんが見たのは、夢なんです。俺は此処にいますから、どこにも行きません」
ふと腕の力が緩くなった。ジャーファルの顔を見上げれば今にも泣き出しそうなほど。
今度はアリババからジャーファルに抱きついた。
「大丈夫ですよ、ジャーファルさん」
それでもまだ不安げな彼にアリババは苦笑いしながら、しょうがないなぁと呟いた。
「ジャーファルさん、約束しましょうか」
そう言ったアリババにジャーファルは軽く目を開きながらも、嬉しそうに笑った。
「約束です、ジャーファルさん。俺は此処にいます」
ゆーびきりげんまん、嘘ついたら…………
「どうしようか?」
「…………その時かんがえましょう」
「ふふっ、ねぇアリババくん」
愛しています
そう言ったジャーファルにアリババは返事の代わりに、彼の唇に自分のそれを重ねた。
アリババを抱き締める力はまた強くなって
しばらくは離れそうに無い
end
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ただ単にヘタレなジャーさんを書きたかっただけと言う…………(苦笑)