忘れ物(文)

□プロローグ
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広い砂漠の中にまるで自分の存在を主張するかのように立っている一本の木があった

普通の木

しかし、その木の太い枝には何かが引っかかっていた

引っかかっているものは銀髪に異民族の服装をした人間―玲央―

そばには、地面に長剣―牙狼―が深々と刺さっていた

玲央は、木の枝の上で仰向けになりだらんと手と足を垂らしていた


他の人が見たら死んでいるのではないかというように













腹減ったもう何日か、食ってねーな






サンサンと降り注ぐ太陽の光

その暑さを反射させる砂漠の砂

木の影にいても暑いものは暑い

そして、体力も削られている











俺は、叫びたい

猛烈に今叫びたいんだ

え?何をだって?

それはな・・・・























あっじぃぃぃぃい!!!





もーマジ暑い何ここ、俺を餓死させたいわけ?

つか街は、どこにあんだよ

あ、あっちか。

俺そこ目指してたんだぜ

なんでここにいんの

しかもここ数日の記憶がねーんだけど




グゥー




気を抜かすような音が響いた



『ヴッは、腹が減って力が・・・』




ドサッ








▽玲央さんが木の上からログアウトしました














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