きみとの高校生活

□W
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[NAMI Side]

夏休みの始めの夜遅く―――ゾロ宅にて

「皆、準備はいい?じゃあ、改めて・・・」

私は持っていたグラスを掲げる。

「ゾロ、全国大会出場決定おめでと〜!!カンパ〜イ!!」
「「カンパ〜イ!」」

先日ゾロは見事県大会で優勝し、全国大会への出場が決まった。

今日はその祝勝会的なもの。

まぁ、当の本人は顔を真っ赤にしちゃってるけど。

「よかったな!ゾロ!!やっぱスゲーな!」

ルフィもとても嬉しそう。

「で次の全国大会はいつなんだ?」

サンジ君が料理を運びながら聞く。

「秋にある。日にちは忘れた」
「覚えとけよ」
「ねえ、たしぎちゃんも出るらしいってホント?」
「ああ、あいつも女子で優勝したからな」
「団体戦は?」
「負けた。弱ェからな」
「ふ〜ん」


私たちは個人戦にしか見にいっていない。

やっぱ東海らへんは弱いのか。

だって平均300万ベリーだもの。


あれ?今の言葉、何?勝手に出てきた。


突如電話が鳴り響く。

それにルフィが出る。



「もしも・・・・・・!!!」



受話器を取って応えた瞬間、ルフィの顔から冷汗が流れる。


「えっ!?ちょっ!!ああ!!」



ツーツー


「どうしたの、ルフィ?誰?」













「じ、じいちゃんが・・・」


顔をひきつらせながらルフィが私たちの方を振り向く。


「じいちゃんがあと30分で帰ってくるって」


「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」




無言。



「・・・・・・やべぇよ、ゾロ」

「ああ、やべぇな」

ゾロとルフィが少量の会話をし、お互いの気持ちを確認する。


「なあ、お前のじいちゃんってどんな人だ?」

サンジがルフィに聞く。

それは私も疑問に思っていた。

あんなケンカの強いルフィがこんなにあせっているなんて。

「恐ェ」

「はぁ?」
「恐ェ、しかねェよ!!好きだけど!あと・・・」
「あと?」




「じいちゃん、おれとゾロの事知らねぇ」




「・・・・・・・え?」
「それは、やばいんじゃないの?」
「だからやべぇんだよ!!」

ルフィが悲痛な叫びを上げる。

まずいわ!急いで準備しないと!

「ねぇ、サンジ君!今すぐ料理増やして!!私、布団と食材取ってくる!」
「布団?なんでいるんだ?」
「あんたたち同じベッドで寝てるんでしょ!それも隠さないと!あと客人用!」

そして私はこの部屋を急いで出て、取りに行く。



ルフィのおじいちゃんって、どんな人なの?
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