エース×ルフィ

□pepper海軍!!*
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ここは“偉大なる航路”のある島




その島で今、




白ひげ海賊団二番隊長ともあろう男が、





「お〜い、マルコ〜、皆〜」





一人はぐれて迷子になっていた。


「まったくしょうがねェな。アイツラは」

そのアイツラも全く同じことを思っているだろう。

当の本人エースがそんなことに気付く訳はなく、ただ街中をとぼとぼと歩く。


街には建物が多くてそびえ立っており複雑に入り組んでいる。
さらに建物もどれも似たような外見で道がすべて同じように見える。

これではエースや超絶方向音痴のゾロではなくても迷うだろう。

そんな街による被害者がもう一人現れる。

「お〜い、皆どこいったんだ?」

大きな荷物を背負っているので、後ろ姿では人相はわからない。

ただその大きな荷物がただでさえ狭い街道を狭くし、歩行者の邪魔をている。

(あいつも迷ってるのか、バカだな)

エースは内心でほくそ笑む。
自分が迷子になっているとも知らずに。
知らぬが仏とはこういう事に使うのだろうか。

(一体どんなツラしてんだろ?)

エースの心に応えるかのように、その人物は振り返る。




「あ」



振り返ったその人物は、




「あ」





“ボーイッシュ”にカットされた髪に、左頬に向う傷



「ルフィッ!?」




そう、迷子でしかも歩行者の邪魔をしていた人物は―――――自分の『妹』、ルフィ。



「やっぱエースだ!!おーい!!」

エースに気付いたルフィは自分の兄に向かって走り出す。
その際に背負っていた荷物が歩行者をなぎ倒していく。
その人達に謝りつつ、ようやくルフィはエースの許にたどり着く。

「エース、また会ったな!!」

ルフィは嬉しそうに笑う。

実は二人はすでにアラバスタや彼女の船で再会している。

だから久しいというわけでもない。


エースはルフィの頭を撫でる。

「ルフィ、お前迷子になってんのか?」
「うまそうな匂いがしてたからそっちに行ってたらいつの間にかゾロ達と逸れちまった」
「そりゃお前が悪い」
「まあ、でも肉食えたからな。後悔はしてねェぞ」
「そっか。でもお前やっぱり・・・・」
「ん?」

エースはルフィを・・・いや、ルフィの服を改めて確認する。

「お前、もうちょっと服考えろよ」
「上に何にも着てねェエースには言われたくねェよ。しょうがねぇだろ、この体で薄着っていうのももうお決まりだろ?」
「バ、バカッ!!そういう裏事情言うんじゃねェよ!!」

・・・・何で皆さん知っているんだろうか。
気遣い感謝してます。



とりあえずルフィの荷物のこともあり、立ち話には無理があったため二人は近くのカフェによる。

「エース悪ィな。奢ってもらって」
「別に、それも兄ってもんだろ」

鮮やかな色をしたオレンジジュースをルフィは美味しそうに飲む。

「なあ、エースは一人なのか?」
「ん?いいや、最初は何人か出来てたけどな。アイツらいつの間にかどっか行っちまった」
「何だ、エースも迷子なのか」
「違ェよ。アイツらがどっか行ったんだからおれは迷子じゃねェ」
「まあ、いいけどな。どっちでも」

ジュースを飲み終え、手を合わせる。

「ごちそーさま!」
「うまかったか?」
「おう!」


そして二人はカフェを後にした。











席に大きな荷物を残s・・・いや忘れて。
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