Penal servitude

□Penal servitudeU*
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とある海軍駐屯所の港。


「ったく、ハリのねェ日々だ」


スモーカーはつまらなさそうに葉巻を燻る。


目の前ではある海賊の船が取り押さえられていた。
海賊達は既に捕まり、取り押さえた船から多量の荷物が運びたされる。

今しがた捉えた海賊達。
懸賞金は2000万ベリーほど。
偉大なる航路に居る海賊には程々の額。


だが、あまりにもあっさりと捕まってしまった。


スモーカーの実力を持ってすれば、この位は楽勝。



「・・・・・・・」

降ろされた積荷をスモーカーは眺める。
やたらと酒類が多い。
海賊だから珍しくはないが。


積荷と捉えた海賊達を一通り見渡す。



それを終えるとスモーカーは基地内に向かった。




が、



「スモーカーさん!」



その途中、誰かに呼び止められる。
振り返るとたしぎの姿が。
そのたしぎは何処か憂いに似た表情をしていた。

「また、行くんですか?麦わらの所に」
「・・・・・・ああ」

そう、麦わらのルフィ。
今彼はこの基地地下の牢に幽閉されている。


「・・・・どうして、そんなにも麦わらを・・・・」
「おれの勝手だ」


たしぎの言葉を無視し、スモーカーは基地内に入っていった。
勿論向かう先はあの地下牢。


彼処にアイツはいるから。


冷たい石の階段を降り、地下牢に辿り着く。
そしてその重たい扉を開けた。

外の光が地下牢の中に差し込む。






「・・・・・また来たのかよ、お前」


其の光に中の囚人は呆れが混じった声で呟く。


「おれがいつ、何回来ようがおれの自由だ」


この囚人こそが懸賞金3億ベリーのルーキー、




麦わらのルフィである。



ルフィはそんなスモーカーに嘲りとも取れる表情で笑った。


「暇だなぁ、ケムリンも」
「確かにな」


スモーカーはルフィに歩み寄る。
そしてルフィの着ている服を掴み、乱暴に引き裂いた。
しかしルフィは何も動じない。
無表情で破られていく服を眺める。


「どうせ破るならおれに服着せなきゃ良いのに。何着目だ?」
「うるせェ」

捕まってから毎回コレをやるのでもう10着は破ってる。
今日もまた服を破り捨て、スモーカーは目の前の細い躰を引き寄せる。
そしてその胸の突起に唇を寄せた。

「・・・・・・!!」

胸を這う唇にルフィは少し顔を顰める。



卑猥な水音を響かせ、スモーカーは舌で転がしていく。





「・・・・・慣れたか、お前」

あまりにも動じないルフィにスモーカーは微笑を浮かべつつ見上げる。
其の視線にルフィも自嘲気味に笑った。

「お前の・・・お陰でな。毎日ヤったら慣れるに決まってるだろ」
「そうか。ならこんなのつまらねェな」

そう言うとスモーカーは徐に立ち上がった。
そして何を思ったか、地下路を出て行ってしまった。





「ケムリン・・・・・・?」

一人牢に残されたルフィ。
スモーカーが出て行ったのと同時に、




「・・・・・・・・っうぅ」



悲痛に似た声を上げ、躰を抱え込む。
体を抱く腕に付いた海楼石の手鎖が冷たい音を慣らす。






別に慣れた訳じゃない。

確かに最初よりは慣れたかもしれないが、



快感はきっちり躰に与えられてる。


しかも躰もそれに善がっている。




スモーカーが牢に来て嬉しいとも思った。



今待っていても、



恐怖の中に僅かな期待が胸をかき乱す。



「ホント・・・・・情けねェ」


今こうしてる間にも仲間が自分の為に奮闘しているかもしれないのに、



此処に順応している自分が居る。



「皆・・・・おれは・・・・」
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