Penal servitude

□Penal servitudeV*
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バン――――ッ!!




一枚の紙――――地図が机の上に広げられる。
机を囲む6人は静かに其の地図を見下ろす。


「これは海軍駐屯所の内部の地図よ」

其れを広げたナミは言葉の最後に重々しく付け加えた。

「・・・・ルフィが捕まってる、ね」


ルフィ、其の名前に他の船員は悔しさに顔を其々顔を顰める。


「ごめん・・・おれのせいで・・・・」


チョッパーが小さく項垂れる。
そんなチョッパーを横のロビンが優しくなでた。


自分達の不注意だった。
仲間を思うルフィにとっては―――――。


「さっさと続けろ」

間に挟まれた沈黙の空気を破ったのはゾロだった。


悔やむのは後。
ルフィの救出が先決だ。


ゾロの言葉にナミも小さく唇を噛んだ後、其の愛らしい表情を決意の物に変えた。

地図を指差し、説明を始める。

「恐らくルフィはこの地下に捕まってると思うの。私達を誘い込むには一番の場所よ」

ナミの説明を食い入る様に船員達は聞く。
この船で策略に関して一番頭の回るナミ。
だが、彼女の出した作戦は今回は余りにも容易だった。

「これ以上は・・・・ムリ、考えられない。だって・・・・」


相手の手の中には、ルフィがいるから。
下手に出れば確実に相手はルフィを盾にする。




其れにスモーカー大佐も居る。




この戦いは余りにも分が悪かった。


ナミの作戦に誰も何も言わなかった。



ただ一人、


「ルフィ・・・・」



ゾロが呟いた船長の名前が6人の耳に虚しく響いた。
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