その他×ルフィ

□気持ちの正体
2ページ/6ページ




「お前に会えてよかった!お前にお礼言わなきゃなんなかったしな!」



こいつが言っているのは頂上戦争のことだろう。
思わず、目の前に座っている青年の胸元を見る。



そこには



×印の傷跡が禍々しく残っていた。




「?ああ、これか?」

おれの視線に気付いた様で、傷に手を当てる。

「お前がいなかったらおれ死んでた。仲間に会えなくなってた」


そしておれの方をまっすぐ見つめる。



「ありがとな!」
「・・・・・・」



またこの感じ。

おれを苦しめるこの気持ち。




一体何なんだこれは?





「けどな!」

麦わら屋は箱から降り、胸をはる。





「“ひとつなぎの大秘宝”はおれが見つけるからなッ!」



そしてまた、今度は決意のこもった笑顔になる。








だめだ。



こいつが何かする度、

何かに胸が締め付けられる。




これは・・・・・・







おれの気持ちなど知らず、おれに向かって拳を突き出す。



「おれは海賊王になる男だ!」


そうだ、こいつは男だ。

けれど・・・・・・






「ロー?どーしたんだ?」

呼びかけられて、改めて目の前にいる青年を見る。



「おめー、どっか悪いのか?」

突き出していた拳を開いておれの額にあてる。


「熱・・・っておれ、わかんねェや。風邪ひいたことねぇし」




遂におれの中で何かが吹っ切れた。




「――――――!!ロー!?」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ