その他×ルフィ
□気持ちの正体
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「お前に会えてよかった!お前にお礼言わなきゃなんなかったしな!」
こいつが言っているのは頂上戦争のことだろう。
思わず、目の前に座っている青年の胸元を見る。
そこには
×印の傷跡が禍々しく残っていた。
「?ああ、これか?」
おれの視線に気付いた様で、傷に手を当てる。
「お前がいなかったらおれ死んでた。仲間に会えなくなってた」
そしておれの方をまっすぐ見つめる。
「ありがとな!」
「・・・・・・」
またこの感じ。
おれを苦しめるこの気持ち。
一体何なんだこれは?
「けどな!」
麦わら屋は箱から降り、胸をはる。
「“ひとつなぎの大秘宝”はおれが見つけるからなッ!」
そしてまた、今度は決意のこもった笑顔になる。
だめだ。
こいつが何かする度、
何かに胸が締め付けられる。
これは・・・・・・
おれの気持ちなど知らず、おれに向かって拳を突き出す。
「おれは海賊王になる男だ!」
そうだ、こいつは男だ。
けれど・・・・・・
「ロー?どーしたんだ?」
呼びかけられて、改めて目の前にいる青年を見る。
「おめー、どっか悪いのか?」
突き出していた拳を開いておれの額にあてる。
「熱・・・っておれ、わかんねェや。風邪ひいたことねぇし」
遂におれの中で何かが吹っ切れた。
「――――――!!ロー!?」