黒狼

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「よってらっしゃい、見てらっしゃい!」

「珍しい物がいっぱいだよ〜!!」


いつもと違う城下町。
他国からの商人や、貴族が出歩く。
それもそのはず、本日はガーネット・ティル・アレクサンドロス17世の誕生日なのだから。


『んぁ〜〜〜!!やっぱ街中の方が性にあう!』


城の中だとやたらめったら敬語使わないといけないから堅っ苦しい。


『まずはガーネットの服一式そろえるか。』


服屋に行って、あの子に似合いそうなのを選ぶ。


〔顔隠すために何か・・・お♪いいの発見♪〕


白いローブで、淵に赤いトンガリがついてるのがあった。
これはガーネットに似合いそうだ。


〔・・・私も新しい服買おうかな。さすがに旅するのにこの鎧は邪魔だし・・・〕


あ、今着てるのはベアトリクス将軍みたいなの+ショートパンツね。
間違ってもハイレグじゃないから。


〔私も顔隠すためにローブ買おっと。〕


選んだのは、柄も何も無い、真っ黒なローブ。
はい、そこ。
黒ばっかりとか言わない。
好きな色なんだからいいだろ?


「合計5840ギルよ。」

『はい。あの、こっちの服今着てきたいんですけど、いいですか?』

「勿論いいわよ。今着てる服は、」

『あ〜、これもういらないんで捨てます。』

「もったいない!それなら私が貰うわ!」

『いいですよ。あげます。』


試着室を借りて、着替え完了。
あ〜、体が軽い!


「また来て下さいね!」


笑顔の店員さんに見送られ、次に行ったのは武器屋。


『すいませーん。ここって双剣売ってます?』

「わりぃな嬢ちゃん。双剣は扱ってねぇんだ。」

『ん〜、なら細めの剣2つ下さい。』

「まいど!嬢ちゃんにはこれがいいか?」


渡されたのは、ショートソードよりは少し長めの剣。


「軽くて丈夫、且つ切れ味抜群だが、いかんせんこの長さでな。使い辛いっつーて中々買い手がいなかったんだ。」

『ふーん。気に入った。これ買うよ。』

「まいどあり!」


それからガーネット用にロッドを買って店を出た。






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