V i o l e t !

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「ゴン!お前よくここまで辿り着けたなー」

『もう無理かと思っちゃったー』


レオリオさんの香水の匂いを辿って来たとか。
その香水ってどんなきつい匂いだよってね。


「皆さん、お疲れ様でした。」


この森林公園が二次試験会場らしい。
ぼーっとしているうちに目の前のゲートがあいた。


「一次試験を合格した受験者の諸君、中へ。」


中には綺麗なお姉さんとすごくおっきい男の人。
メンチさんとブハラさんらしい。

次の瞬間、ぐぅーっと物凄い音がした。


『な、何の音?』

「…そんな訳で、二次試験は料理よ!!」


結局さっきの音は何だったんですかメンチさん。
でも料理は得意じゃないし、卵焼きとホットケーキしかつくれないもん。


「指定する食材は豚だよ。」


豚って、豚ですか。


「このビスカの森にいる豚なら、種類は自由。」


試験管二人が満腹になった時点で試験は終了。
ちんたらしてたら落ちちゃうって訳かー。


「じゃあ、開始!」


試験が開始された。
豚を殺して焼くなんてかわいそうなことできないかも。

うーん、どうにかできないかな?


「豚を捕まえて料理。一次試験よりずっと楽だなー!」

「…だといいんだがな。」


ゴンがいきなり下へ滑り落ちていく。
何か見つけたらしい。


「お!?」

『いってみよっとー』


キルアが滑り出したので私も続いていった。
何かこれ止まらなそうだなー。


「うっわああああ!?」


キルアが先に行ったゴンに思い切り衝突。


『うわっ!』


当然、私もキルアに衝突。

すると、後ろに強い衝撃が走った。
どうやらレオリオさんとクラピカさんも同じ結果となったらしい。


「何すんだよゴン!!」

「いたよ。」

『ほんと、豚さんだー』


うーん、すごいねゴン。


「おい、骨食ってんぞ。」

「まさか…肉食!?」


お決まりの如く、肉食豚がこちらに気づく。
目つきがやばい。


「うわあああっ!!」


散々逃げ回ったあげく、ゴンと豚が一対一になる。
うわ、あんな豚さん嫌だよー。

もう一度見ると、豚がぐったりしていた。


「へー。あいつら額が弱点だったのか。」

「巨大で硬い鼻は、もろい額をガードするための臣下という訳だ。」


なーるほどー、そういう事だったんだ。
可哀相だけれど仕方が無い。


『それじゃあ豚さんごめんあそばせっ!』


ハンドガンを片手で持って狙いを定めた。
バンっと音がする。
久しぶりに撃ったような。

おっきすぎるからひきずってこっと。


.


またブーっという音が響く。
ここまで鳴らされると、持って行く前に諦めてしまう。


「そうか!この試験は料理だが、内容は独創力と観察力と視た!」

『なるほどー!』


だが。


「お子様ランチかー!!」

「ぶっ細工でたまらんわ!!」


ゴンとレオリオさんは即投げられてしまった。次にいったクラピカさんもやっと食べてくれたが、味がまずかったよう。

さて、次は私かー。


「野菜も添えられていてドレッシングもかけられてあるのは認めるわ。」


ブハラさんはただ美味しそうに食べている。
良かった、メンチさんが一口食べた。


「へー、中々普通だわね。」

『え、普通?』

「87番合格!!」


やったーっ!そこそこ卵焼きがつくれる程度で良かったよ。


「ハンナが合格ぅ!?」

『う、キルア失礼なっ』

「そうだよ、ハンナは女の子なんだから!」


ゴンに褒められたよ、ほんとに嬉しい。


「もう食えない、お腹いっぱい!!」

「あたしも満腹!てな訳で、合格者はたったの1名!!」


え、それまじですか?

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