V i o l e t !

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「なあ、ハンナって何歳?」

「そーいえば知らなかったね、どうなの?」


ちょっとゴン、そういえばって何。
乙女に年と体重は聞いちゃタブーなんだよ。


『14だよ。』

「え、年上だったの?」

「確かにあの食いっぷりからしたらなぁ。」

『…ビスケット返して、レオリオ。』


ゴンとレオリオから攻撃をくらった。
うー、身長は160だから幼くみえないと思ったのに。


『そーいえば私、クラピカの事女の子だと思ってたんだー。』

「わ、私が女?」

『うん。でもね、何か周りの会話聞いてたら何となく分かっちゃった。』

「…でもまあ、そう見えなくもないよなぁ?」

「レオリオ!」


クラピカは頬を真っ赤にして怒った。
女の子だったら私惚れるのに。


「ねーねーハンナ!」

『なぁに、ゴン。』

「俺ね、何かハンナの事が気になる。」

『…た、たとえば?』


いきなり告白、は無いよね。


「だってさ、今まで息1つ切れてないし、あの時ネテロさんの腕をいきなりとめちゃったし!」

「とめた?」

「うん、だらーんって垂れちゃってさ!」

『あー、うー……』


どうやって回避すればいいんだろう。
説明なんてたぶんできないし。


「ハンナの苗字、何。」

『え?』

「苗字だよ、俺知らないから。」


はっきりいうと、言いたくない。


『キルアの苗字は?』

「……ゾルディック」

『じゃ、キルアにだけ教える』


私はキルアに近づいた。
もしもこの子があの三男なら、私を避けるかもしれない。

そっと耳に手を触れ、一言ヴァイオレットとだけ告げた。


「えー、何でキルアだけなの?」

『キルアしか聞かなかったから!』

「何だそりゃ」

『あははーっ』


その会話の間、キルアは私をじっと見ていた。
勿論、避けられることは覚悟している。

私だけで別行動をとるかも知れない。
あれ、でもこの試験って多数決だっけ?
ま、ゴンの質問は避けられたからいっかな。


.


『うーん、メイク。』

「く…くり!」

『陸。』

「クランチ!」

『…地区。』


ちょっとみてて可哀相なしりとり。
只今ゴンと余りのビスケットを巡って勝負中。

"く"だけで攻めてます、ふふっ。


「く…く……っ、クイズ!これでどうだ!」

『ふふん、ズック!甘いねー。』

「うわっ!次どうしよー…」


ひたすら攻めるって何か面白い。
あれ、私ってSなんだっけ?


『ヒントは金髪のお姉様!』

「だ、誰がお姉様だ!」

「あっ、分かったクラピカだーっ!!」

『じゃあ家屋で。』

「ハンナひっでー…」


結局しりとりは私が圧勝し、ビスケットは口の中に。


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