V i o l e t !

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「ったく…イカれた女だぜ。」

「慎重に答えろよ、レオリオ。もし負けたら、いきなりタワー脱出時間が5時間ほどに減るぞ。」

「てめぇに言われたくねーな!元はと言えば、てめぇが止めをささねえからいけねーんだろうが!!」

「分かった!ならばもう何も言うまい!」


げ、喧嘩ですか。


「もう、仲間割れはよそうよー!」


…何か後ろでトンパさんが嗤ってたような気がする。
気のせい?…かも?


「よーし!その勝負受けるぜ!!」

「OK!最初はあたしが出題したから、生きている死んでいるのどちらに賭けるかは貴方が決めていいわよ。」


たぶん死んでる、かも?いや生きてる?
死んだ人間見てきたから死んでる風に見えるのかな。


「生きている方に10時間!」


そうして、レオリオは男の脈を確認した。


「…生きてる。」

「ね、気絶してるだけでしょ?」


こちら側に10時間追加され、60と40になった。
何だ、意外といけるかも。


「…まずいな。」

「え?」

「あいつ、このまま目覚めないかも知れねえぜ。」

「何が言いたい?」

「さっきあの女が、倒れてる奴に近づいていっただろう。」

「それで?」

「あの時点でもう死んでたんじゃないかと思ってたけど、考えてみれば死んでるよりも生きていて起きないほうが、あいつ等にしてみれば都合がいいんだよね。」

『え、それって…』


やばい、かなりやばいかも。


「残り時間あいつがずっと起きなかったら、それだけで72年分の刑期が縮まるんだから。」

『ど、どーしよ……』

「さあ、次はあんたの番よ。賭けの問題を決めてちょうだい。」


あれこれと話しているうちに出題がレオリオの番へと廻った。


「そうだなー……」


6人全員がレオリオをしっかりと見つめる。


「こいつが本当に気絶しているかどうか賭けようぜ。」

『………Nice idea.』

「発音良すぎ。」


ええ、これでも私一応ハーフなんで。


「本当に気絶している方に賭けるわ。でも、どうやって確認するつもり?」

「何、簡単さ。」


レオリオは男を担いで歩き出した。
一番端まで来て、ようやく止まる。


「こいつをここから下へ落とす。」


すると女性は慌てはじめた。
やっぱり気絶したフリだったんだ。

気絶していない方へ40時間全てを賭けた。


「じゃあ、離すぜ。」


パッと手を離した途端、男の体は下に向かう。

…だが、目をパッチリと開けて騒ぎはじめた。
結局、こちら側に一勝が追加。


「分かってたのね、起きてたこと。」

「俺も一応医者志望なんでな。眼球運動をちょいと調べりゃ分かるさ。」


あら便利。私も医者なろうかなーなんて。


「でも、これでそっちのチップは20時間。」

「だが、勝負自体は2勝1敗でこっちがリーチだ。」


出題の順番は相手に再び廻った。

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