V i o l e t !
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「さあ、次は貴方が出題する番!何を賭ける?」
「えっ」
手持ちは10時間しかない。
さっきのは冷静に考えれば読めたはず。
「レオリオにはもう後がない。もし次の賭けに負ければ、2-2となる。」
『うげっ』
レオリオは次の賭けの問題を考えている。
心の声が丸聞こえですけどー…?
レオリオが男か女かなんて、さっきので分かられてるだろうし。
「レオリオー!」
「あ?」
「レオリオは十代かどうかってのを賭けてみたら?」
「おいこらゴン!俺はそんな問題になるほど老けちゃいねーぞ!どうみたって十代だ!」
「『え』」
相手の女性と声がハモりました。
あれ、でも十代って言わなきゃ問題にも結構できたんじゃ?
どう見たっておっさんだよね。
「よし、こうなったらじゃんけんだ!」
「ふふっ、いいわよ。」
え、じゃんけんですか?
「じゃんけんか……また難しいものを持ち出してきたな。」
「じゃんけんってそんなに難しいの?」
レオリオってそんなにじゃんけん強いのか。
「そうねー…じゃ、自分が勝つほうに80時間賭けるわ。」
「は、80時間!?」
「別に問題ないでしょ?賭ける時間は私の自由よ。」
「ま…まあ、そりゃそうだが。」
驚愕の中、クラピカが口を開いた。
「じゃんけんはルールは単純だが、実はとても奥深いゲームなんだ。」
『あ、そっか!読まれてると思うから負ける確立が上がるんだね。』
「つまり、単純頭のレオリオには不利ってこと。」
「なるほどー」
クラピカって頭いいなー。
「よし、決まったぜ!」
「ふふっ…」
「何だよ?」
「貴方の出すものが、手に取るように分かるわ。」
「えっ…」
「私は、人の心が読めるのよ。」
「嘘つけ!ハッタリかまして動揺させようったって、俺はそうはいかねーぞ!」
「やってみればわかるわ。」
あーあ、本当にクラピカの言った通りだ。
…うん、何とか運で勝ってください。
「レオリオはグーを出す」
『え?』
じゃんけんぽん!と女性の声が聞こえる。
よく見てみると、レオリオはグーを出している。
相手もグーなので、この場合は引き分けだ。
「あーいこーでしょ!」
レオリオはまたしてもグー、相手はパー。
……負けた。
『あは、はは……っと。』
「ハンナ、これ絶対笑えないから。」
ああ、レオリオはただの馬鹿でした。