V i o l e t !

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「じゃあ次俺ね。」

『キルアなら余裕余裕!』

「勝負の方法によるけどね。」


キルアが向かおうとしたところ、ガラッと相手側から音がした。
金髪の………


『おじいちゃん?』

「はあ!?よくお前こんな時にのんびりしてられるよなあ?」


キルアから呆れられた。ちょっと悲しい。


「キルア!あいつとは戦うな!」

「何で?」

「ザバン市史上最悪の大量殺人犯だ。狙われた人間に関連性はない。老若男女問わず、146人は彼の手によって無残な死を遂げている。」

『あらあら大変?』


レオリオはキルアが戦わずに負ける事を望んだ。
だが、キルアはそれに逆らって前へ進んだ。


「キルア!俺の話ちゃんと聞いてたのか!?」

「…キルアの判断にまかせよう。何か策があるのかも知れない。」


キルアがステージに上がると、通路は引っ込む。
これで後戻りは出来ない。


「勝負の方法は?」

「勝負?勘違いするな。これから行われるのは一方的な惨殺さ。」

『…お逝かれだ。』


キルアはデスマッチだと判断して、OKを出す。


「お前の泣き顔、俺様がこの手でバラバラに…」


そういった瞬間、キルアが物凄い速さで動いたかと思えば、相手の後ろにいた。


「な、何だ?何か寒い…」


キルアが何かを見せるようにして振り向く。
途端に男の顔は凍りついた。


「そ、それは……俺…の…」


手にしていたのは、いまだに動き続けている心臓。
Is it his heart?ごめんなさい、ふざけました。


「か、返してくれ……う…うぅ………」


心臓の動きがぱたりと止まる。同時に男も倒れた。
キルアは倒れた男の手に心臓を置いた。


『4勝2敗。』

「あいつ一体何者なんだ…?」

「そっか、知らないんだね。キルアってさ、暗殺一家のエリートなんだって。」

「えっ!暗殺一家のエリート…」


まあ、レオリオは凡人だから驚いても仕方無い。


「ただいま」

「ひぃ……っ!」

「何?」

「や、その…お疲れ様でーす!!」

『ぷっ』


今回ばかりは、レオリオに突っ込まれなかった。

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