V i o l e t !
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「あと一分…」
ピーっと音がして扉が開く。
一番にゴンが飛び出した。
はー、やっと出れた。
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足元のタイルが崩れるわ、大きな石に追い詰められるわ、道を間違えるわ。
散々な目にあって、ようやく1つの部屋へ辿り着いた。
『扉を開けるか開けないか、か。』
当然○だろうと思い、全員がボタンを押す。
結果、○5×1。あれ、1?
早速レオリオがトンパに掴みかかった。
またか、飽きたんだけど。
「ごめん!俺が間違ったんだ!」
「ん?ああ、何だゴンか…」
あれ、ゴンだったの?
「ちゃんと謝ってもらおうか。」
「疑われるような事すっからだろ!?」
「誰のせいで50時間も足止めされたと思ってんだ?」
どうこうしている間に、扉を開いた。
壁にある女性の像が見えた。
『先に行こうよ、もうすぐじゃない?』
「え?」
レオリオとトンパの対決は呆気なく終了し、全員が扉を進んだ。
全く、何だったんだか。
「えーと、ここが最終の分岐点です。準備はいいですか。」
○か×で決めるらしい。
「心の準備か?OKに決まってるぜ!」
ピッとボタンを押し、結果が現れた。
×が一人いたが、そんなことにつっこんでいる暇はない。
説明を聞くと、6人でいけるが長く困難な道と、4人しかいけない短い道があるらしい。
長い道は最低でも45時間、短い道は3分らしい。
『短い方しか、無いよね。』
「ああ。」
残り時間は約1時間。
ゴンは長い方を選ぶと宣言しているが、それじゃあ合格は程遠い。
全員であれこれ言いあっているうちに、後ろから何かが落とされた。
『っ!』
常備されてあった武器で私を狙ったらしい。
床には深い爪あとがあった。
「おい、きたねえぞ!!」
そうは言うが、レオリオも対抗して傍にある武器をとった。
二人の惨めな争いが続いた。
「もう、殺るしかないみたいだな。」
はあ、ハンター試験って大変。