V i o l e t !
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「フォーッフォッフォッフォッ!10人中7人がルーキーか!豊作豊作!」
「こーんな事って、前にもあったんですか?」
「フン。大概前触れがあって、10年くらいルーキーの合格者が一人も出ない時が続く。すると若者という若者が集まりおる。
わしが会長になってこれで4度目かのー。」
髭が長い会長ネテロ、巨体の審査官ブハラ、同じ審査官の青緑髪のメンチ、裕福そうなサトツ。
ビーンズやリッポーといった者もいた。
「最終試験は何をするんですか?」
「そうそう!僕らも聞いてなかったですよ。」
周囲の注目がネテロに集まる。
「それじゃが……一風変わった決闘をさせるつもりじゃ。」
「ん?一風変わった決闘…」
ネテロが試験管達に方法を全て話す。
全員が興味津々に聞いた。
会長の言う事なので口論にもならず、すんなりと通る。
「ところで、87番について気になる事があるのですが。」
「あの小娘か。何じゃ?」
「彼女の瞳です。あれは一体…」
「それあたしも思った。まさかとは思うんだけど。」
ネテロは落ち着いて目をつぶる。
「わしの見た限り、あの子はヴァイオレットの娘じゃ。」
沈黙の中、ゆっくりと瞼を開け始める。
「心配する事は無い。母親とは違ってある意味純粋な小娘じゃ。」
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「『最初はグー、じゃんけんポイ!』」
キルアは咄嗟に頭を守り、私がそれにチョップする。
叩いて被ってのじゃんけん中。
『だめだー、キルア早すぎーっ』
「まだ一点差だから追いつくぜ!」
お互い深呼吸をする。
「『最初はグー、じゃんけんポイ!』」
『とりゃー!』
「うっわ何だよ!ハンナ負けたじゃん!」
『攻撃は最大の防御なんだよ、知ってた?』
「じゃあ今までは何だったんだよー!」
ごちゃごちゃと喋っていると、アナウンスが紛れ込む。
これからネテロ会長と面談を始めるらしい。
嫌だなー。面接とか苦手なのに。