V i o l e t !

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「えー、本日は観光バスをご利用いただきまして真に有難うございます!
 これからバスは、暗殺一族で有名なゾルディック一家が住むククルーマウンテンへと進んで参ります!」


随分と美人なバスガイドさんが次々とぺらぺら話す。
私もあんな風に生まれたら良かったのに。


「見ろよ」


後ろからレオリオが話しかけてきた。
レオリオのことだから、どうせガイドさんでしょ?


『見てるよさっきから。』

「ちげーよ!!バスガイドじゃねーっ!」

『え、違うの!?』


くいっと小さく後ろを合図した。
明らかに柄じゃない奴等が乗り込んでいる。

暗殺一家と聞いて駆けつけたのだろう。

ガイドさんがまた更に説明を加える。

家族全員暗殺者です!
いやそこ明るく言うとこじゃないですから。


.


「こちらが、ゾルディック家の正門となりまーす!」


ガイドさんが自棄に大きい扉を示す。
前にはリア充等が…一般人が騒いでいる。

入ったら最後、生きて戻れないらしい。
正門から向こうは全て敷地らしいから、そりゃ広くて迷子になるよね!


「ねえガイドさん」

「はい?」

「中に入るには、どうしたらいいの?」


ゴン、さっきの説明お聞きになられまして?


「うーん、坊や。私の説明聞いてました?」

「うん。でも俺、」

「中に入れば二度と生きては出られません!殺し屋の隠れ家なのよ。」


ガイドさん怖いです。ふつくしい。

優しい口調だけど、額に怒りマーク。


「ハッタリだろ!」

「え?」


先程レオリオの言っていた柄の悪い男。
その二人組が門へ向かって歩いていく。


「誰も見た事の無い暗殺一家。」

「奴らの顔写真さえ、一億近い懸賞金が懸かってるって話だ。」


えぇ!?それホントですかmjですか?
折角携帯あったのに、撮っとけば良かった。


「何!?マジか、くそっ!キルアの写真撮っとけば良かったーっ!」

『うわ、同じ事考えてた。』


ついぽろっと口に出た言葉のせいでゴンとクラピカに変な目で見られた。
金の亡者と同じ構想した私を殺めたい。


「門を開けな!」

「こ、困ります!あたしが旦那様に叱られるんですから…」

『……あたし?』

「もー!ハンナそこは突っ込まないで!」


だってねー、立派なおじいさんなんですもの。

その警備員さんは鍵を渡すとすぐに投げ捨てられた。
それを見つけたゴンはすぐさま駆け寄る。


「いててててて…」

「大丈夫?」

「ああ、大丈夫だよ。」


次の瞬間、恐ろしい言葉が聞こえた。


「また、ミケが餌以外の肉食べちゃうよ。」


え、餌?てか食べる?


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