長編

□第六話
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「死ねええぇえ!」


最低一日一回は聞くようになったそれを耳にして、後方を呆れきった視線のみで見やったアリエラは目を見開いた。







どうやら学習はしたようだった。
魔人が物理攻撃では死なないならばと、刃物を持ち出す事はせずに炎やら氷やらを呼び出し撃つ。
まあ話をする前にその種の攻撃は既にしていたのだが、忘れているのか何なのか。
根本的な所を理解したのか疑わしい。

どこまでも炎はただの火であり、氷も何かを凍らせるための媒体かただの鋭利な物体である。

つまるところ魔人の精神に影響を与えるものではないのだ。


だがその他の生き物にはその効果をしっかり発揮する。
だからいつも彼女は自分に向かってくるそれらの軌道上に人が居れば危険なので即座に消滅させる。
 
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