★シン★

□赤い糸C
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サラが シリウスに乗って、もうすぐ 半年が過ぎようとしている


半年もの間にホントにお宝を採りに行ったり、いろんな街に行ったりと最初の頃の不安…自分が《海軍の娘》ということも……忘れて、この生活に慣れ親しんでいた




いつものように朝食をすませると、船長がいきなり大きな声でみんなに話し出した


リュウガ
「お前ら そのまま座って俺の話を聞け!
今 この船は、まだ少し
先だが 次のお宝目指して竜王島に向かって走っている
そこでだ! 行く途中に 幻の酒が 売っているという世界でも有数の酒屋がある街をちょうど通るんだが…………
ちょうど 通るんなら…
行かない訳には行かないとということで…
そこに明日着く!」


ソウシ
「こういうことだったんですね………
これで 読めましたよ
シンは、気づいてたかい」


シン
「何となく……予想はついてました」


ハヤテ
「はっ? ドクター どういうことすっか?」


ソウシは頭を書き、ばつの悪そうなリュウガを見ながら涼しげに言い放った


ソウシ
「竜王島まで まっすぐ行くなら ホントは その街には 着かないんだが その…酒の為に…わざわざ 遠回りを…ですよね…船長?」


リュウガ
「まぁ こまけぇことは 気にするな! お前らも 幻の酒 飲んでみたいだろ?
手に入れたら 早速 宴だ」




シリウスの船は 次の日 無事に 幻の酒の売っているであろう街……セレスに着いた


リュウガ
「着いたは いいが……
幻の酒が売ってる 店は
これから 探さないとな
何日かけても 探すぞ!
行くぞ ハヤテ、トワ」


ハヤテ
「って なんで 俺ら…?」

トワとハヤテは同時に
顔を見合わせた


リュウガ
「もたもた してると置いてくぞ」


トワは行く気になってるのかすでにリュウガに着いて歩き出していた


ハヤテ
「………いっそ 置いてってくれ…」


ハヤテは、手摺にうなだれていた


ナギ
「見つけてきたら 宴だろ?
ごちそうが 待ってるぞ」

ハヤテ
「うっひょ 頼むぜ ナギ兄」

そう言うと 先に行った船長たちの後をものすごい速さでハヤテは走って行った

ナギ
「相変わらず げんきんなやつだな」


ソウシと笑いながらハヤテを見送った後、ナギたちも街へと繰り出していった


サラとシンは 街の査定チェックも兼ねてふたりで出かけた


ずいぶんと賑わっていて
活気のいい お店も並び
街の雰囲気もいい…
治安も悪くなさそうだけど……
シンさんの顔は いつもより 険しい顔……


サラ
「あのぅ シンさん ここの街の査定は どうなんで…」


サラが 言い終わる前に少し怖い顔でシンが話し出した


シン
「ダメだ !
ここは 物価が高い
住むなら 2倍は 働かないと とうてい 無理だな」


また ダメか……2倍は
さすがに きついもんね


なぜか…ホッと胸を撫で下ろす自分がいる


シン
「戻るぞ」


サラ
「はいっ……」


もう少し見たい…けど
シンさんの顔が 変わらず険しいままなんだよね……なんでだろ…?
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