★トワ★

□危険な愛情表現
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それは…… 雲ひとつないきれいな青空の日だった


樽の中にいた君を見つけて

僕は すぐに 恋に落ちた……
空から舞い降りた天使のような
君に……………




君の存在に
シリウスのメンバーは
驚いてはいたが 船長が
シリウスのメンバーにするなんて
願ってもないことを言うから
驚いた 反面 かなりの喜びだった


船長は 僕に 船内を案内してやれ
って 言うから 僕は 緊張しながらも 丁寧に案内した
その甲斐あってか 君は
僕の部屋を選んでくれた



僕のこと海賊らしくない
って言ってた君は…
短剣や鎖、錠前…趣味で
集めている武器でいっぱいの
僕の部屋を見て
やっぱり…海賊なんだねと納得してくれたね



君と一緒の部屋で 生活を
共にすれば するほど君を
どんどん好きになっていく……
想いが 募れば 募るほど
押さえられるか 心配になる
あの感情を……………


多分……次の宴で
押さえられなくなりそうだ……
全ては 君次第だけどね……




『リンさん 起きて下さい
今日は 宴の日ですよ!
朝から ナギさんの手伝いするから 早く 起きて下さいよ!』


『あー そうだったね
トワくん ごめんね』


『今日は 一つ 忠告ですよ
リンさんは 宴の時は いつも
船長に セクハラされてますよね
逃げられずに困っている
リンさんを見てると いつも
ハラハラしちゃって……』

『ごめんね……いつも なんだか
そういうことになっちゃうよね…
今日こそは 気をつけるね』

『とは言っても リンさんは
隙だらけですからね……
きっと 今日もセクハラされますよ』


『あー 言ったなぁ
今日こそは 逃げ切るから』


『じゃ どうやって 逃げ切るか
僕 見てますからね』


『ウフフ いいよ
近づかなければ いいんでしょ
簡単だよ』


『そう うまく行くかな?』


『行くって』



リンさんは 笑っているけど
本当に知らないよ……







『リン これ 船長に
酒持っていってくれ』


『はいっ』

ナギに言われ 体の向きを
かえた拍子に 体がよろける


『おまえ 大丈夫かっ?
けっこう 飲んでるな』


『だっ大丈夫です…
このお酒ですね』



『おお リン ありがとな
飲んでるか 酒ぇ〜!』


お酒を手渡した手をすかさず
引っ張られ…いとも簡単にリンは 船長のあぐらをかいた
中にすっぽりハマってしまった


『……今日は かなり
飲みすぎちゃって
なんか……気持ち悪いので
しっ失礼します』


その場を走り去るリン


『おい リン 大丈夫かっ』

『あっ 僕 見てきます』


『おう トワ 頼むぞ』


宴をあとにし 2人は部屋へと戻る



『トワくん ごめんね
今日は飲みすぎちゃって
……
やっぱり また 船長にも……捕まっちゃったね』


『でも こうやって 逃げられたし

それより 気分は どうですか?』


『うん 少しよくなったけど
まだ クラクラする』


『もう 宴には 戻らないで
ゆっくり 寝てて下さい』

『うん ありがとう そうするね』


トワが 部屋を出てくと同時ぐらいに リンは 眠りに落ちていった





リンが 目を覚ますと
窓辺に佇む トワを見つけた


『トワ…くん …まだ 夜中…?』


『リンさん 起きたんだね
気分はどう?』


ジャラジャラ…


『えっ 何……これっ?』

リンの両手首には 鎖が巻かれ
ベッドにしっかり 繋がれていた


『どういうこと…トワくん……
早く 外して!!』


『外す? せっかく つけたのに?
今日は 本当に 飲みすぎだよ
クスッ こんなにされても
全然起きないから……
本当は 起きてるリンさんに
つけたかったけど
まっ抵抗されないのも
楽しかったけどね』


『どうして…トワくんが……』


『僕はね シリウスの船に
来た時から リンさんが
欲しくて たまらなかった』


『今までの 優しさは
……嘘だったの…?』


『嘘? 違うよ
今までのも 僕……これも…僕
これは 僕の目一杯の
愛情表現なんだけどなぁ』


『……トワくん……』


『もっと早くから
こうしたかったけど
僕という 人間をもっと知って
………欲しかった


一緒の部屋で暮らしていくうちに
僕は リンさんのことを日に日に
好きになっていった


日がたつにつれて 船長の目が
リンさんに向けられているのが
わかったけど リンさんは
全然わかっていなくて…


宴のときも 船長に
気を付けるようにって
あれほど 言ったのに…
すぐ 捕まっちゃったよね

だから 今日が お仕置きの日に
相応しいと思ったんだよ』


『………………』


『そんなに 怯えないで
その顔も 愛しくてたまらない』



リンの唇を優しく指でなぞり
口づけようと顔を近づけた

『いやっ!』

リンは 素早く顔を背ける


『面白いね
こんな 状態でも抵抗するんだ
燃えてくるよ』


両頬を 押さえ付けられ
強引に 口を塞がれる


『んんっ……やめ…て…』

喋った隙に舌を入れられ
強引に口内を掻き乱した


柔らかな唇からいったん離すと


『たす…けて……助けて…』

リンは 途端に叫び出す



思ったより大きな大人の
トワの手に口を塞がれる



『おおっと 大きい声
出さない方が いいよ


今 助けに来られても 困るのは
リンさんのほうだからね』


バサッー



空いてる片方の手で
肩までかかっていた
毛布を一気に剥ぎ取られる



『やっ……』



『こんな 生まれたままの姿に
鎖で繋がれてる美しい
リンさんを見たら……
助けに来たつもりが
そのまま……だよね?


みんなに可愛がられるより
僕1人だけのほうが
いいと思わない?


それでもいいなら声出してみてよ』


塞いでた 手をそっと外す

『………………』


『フッものわかりが いいね
リンさんは』


『それに こんな 綺麗な姿……
出来れば みんなには
見せたくないんだ
僕だけのものにしたいんだけど
ワガママかな……』



腰のしなやかなラインから
指をなぞるように滑らせ
胸の膨らみに触れたとたん

ピクッと反応はするが


頑なに目を閉じ
横を向いたままのリンを見て
トワは 深く溜め息をつく


リンの上に覆い被さり…
リンを見下ろしながら…



『たとえ 今 僕を受け入れて
くれなくても………


朝まで まだ 時間がある……

僕を受け入れて

僕の虜になるまで

そう 時間はかからないと思うよ


フフッ 楽しみにしていて…』




end
 

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