四鬼〜Shi Ki〜
□義兄と義弟
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とある世界のとある町、
恨みを晴らす者がいました。
その者は、
一人は強く。一人は冷たく。一人は黒く。一人は謎めく。そんな者達でした。
彼らは今日も誰かの恨みを晴らしているのかもしれません…。
カァ カァ カァ カァ
路上に響くカラスの声。
日中にも関わらず薄暗いそこは、人影などないのと等しく感じられた。
ジャリッ
そんな所に複数の男。
黒いスーツがきまっている。
「ここか…。」
それだけ呟くと男達は
1つの廃墟に入っていった。
コツ コツ コツ コツ
クツの音がまばらに響く。
しばらく行くと、
廃墟には不釣り合いな扉が現れた。
そして、男の1人が扉に手をかける。
カチャッ キィ――
「いらっしゃいませ お客様。」ニコッ