BELONG

□―始まり。―
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 学校の校門をくぐる前にのびをする。漣も同じようにのびをし、膝屈伸をする。
 校門をくぐると校庭の方から雄叫び、叫び声が聞こえてきた。



「おぉおぉ、始まっとるやんけぇ」



 漣は校庭に視線を向けながら笑った。漣が校庭に視線を移したとき、何かが草に触れた音が聞こえた。校門で草のある所といえば、並べられた植木しかない。
 何かがいるのは分かった。だが、柚貴たち気付かないフリをしてその場をやり過ごそうとした。しかし、草に触れる音は止まない。相手にその気は無いように感じた。


「漣、時雨」



「分かりやすいやなぁ〜。殺気がビンビンきとる」



「ですね」



 柚貴は植木の方向を向き、草の音がしたところに声をかけた。



「出て来たら?もうバレてんだし、不意打ちとかムリでしょ。」



『!』



 姿を現す前に柚貴は前を向き、歩き出した。



「チッ なめんな!!」



 草影から数人のバットを持った男たちが出てきた。そして、前を向いた柚貴に向かってバットを振りかざした。




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