DRAGON QUEST
□第9章
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アルス「そうだったんだ。」
僕はミキ達のことを教えてもらった。
何だか皆凄い人達なんだなぁ…。
『ねぇアルス。』
アルス「ん?」
どうしたんだろう。
そんなに真剣な顔して。
『あのね、アルスは今話したその勇者の一人なんじゃないかなって思うの。』
アルス「僕が!?そんな訳ないよ!今聞いた話では皆凄い力を持ってるんでしょ?僕はそんなもの持ってないし…。」
『私も直感的にこんなこと思ったのは初めてだし、本当かどうかは分からない。』
だけど、とミキは続けた。
『だけどアルスは何か特別な力を持ってる気がする。だから…私達の旅について来てくれないかな?』
アルス「でも…」
僕がためらっているとミキは慌てたように付け足した。
『あっ、もちろん無理にとは言わないからね!』
僕に特別な力が…。
そういえばあの遺跡の入り口に書いてあった古代文字が読めた気がする。
それにミキ達と一緒に旅に出たら、もっと色んな世界を知ることができるかもしれない。
いつも思ってた。
フィッシュベルの海の向こうには何があるんだろうって。
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