恋愛上等!イケメン学園[片思い編]

□素敵な片思い−5月/dear devil−
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−5月−


「梅さん、今夜の晩御飯は何ですかー?」


「ん〜、今夜は肉じゃがときんぴらにしようと思うんだけど、亜衣ちゃんはどう思う?」


「わー、いいですね!梅さんの肉じゃが最高です!今日も一緒にお料理させてもらっていいですか?」


「まあ、嬉しいわ!亜衣ちゃんが来てから、いろいろ手伝ってもらって、とっても助かってるのよ♪」


キャッキャッキャ♪


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


「(ヒソ)すごく盛り上がってるね、キッチン。」


「(ヒソ)これも一種のガールズトークってやつか!?」


「(ヒソ)山崎が来てから、梅の奴、すげー嬉しそうだよな。」


「(ヒソ)そういう亮二も部屋で山崎に永ちゃんのCDを聞かせているそうじゃないか。」


「ええ!?亜衣ちゃんと二人っきりで部屋に!?」


「バッ!!あ、あいつが永ちゃん聴いてみてぇって言うからしょうがなく聴かせてやってんだよ!!」


「え〜!!なになに〜、亮二もそんな事してるんだ!?啓ちゃんと零ちゃんも勉強教えてあげてるってホント!?」


「あ?…ん、まあ。教えてると言っても山崎は頭がいいから、こっちが教えてもらってるようなもんだ。」


「(ボソ)聞かれた事に答えているだけだ。」


「マジで!?みんなズリ〜〜!!じゃあ俺も、亜衣と二人っきりで『おじゃままる』のDVD見るー!!」


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


「あらあら、何の話?ずいぶん盛り上がってるじゃない〜♪亜衣ちゃんがどーとかって聞こえたけどぉ?」


「い、いや…」


「う、ううん、なんでもないよ。(アセ)」


「ふ〜ん、そうなの?


でも、まあ、亜衣ちゃんがこの寮に来てくれてから、すっかり華やかになったわよね〜♪前は、むさくるしい男所帯だったのよー。」


「そ、そうですか!?私もこんなに早く皆と仲良くなれて嬉しいです!!


……みんな、ほんとにありがとう。」


「…」


「…」


「…」


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


神蘭学園に来てから、1ヶ月が経とうとしていた。


最初は不安で泣きそうな時もあったけど。






『まあ、悪そうな奴らばかりだが


中身は純粋だ。


お前が心を開いていれば


すぐに仲良くなれると思うぞ。』






(せっかく出会ったんだから、仲良くなりたいよね。)


私は先生に言われた通り、心を開いて、できるだけ自分から話しかけるようにした。


「女なんて認めない!」と一度は拒絶された龍海くんとも


完全に存在を無視されていた藤堂くんとも


今では仲間と言えるほど、打ち解けることができた。


(先生のおかげだよ…)


 
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