僕らの生きる道

□始まり、始まり
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『初めまして、椎名瑠依と言います』

椎名のボスとの対面

呆気に取られる19人

それも仕方のないこと

何故なら、マフィアのボスが自分たちより年下だなんて思っていなかったのだから

「瑠依は16歳だから、お主らより4つ年下かの」

のほほん、とした学園長の言葉

未だ口を開かない面々

「…いつまで黙ってるんだ?」

「「「「「!?」」」」」

「潮江先輩っ!?」

突如姿を現したのは、この学園の卒業生である潮江文次郎

『あれ、文次くん。待ってるんじゃなかったの?』

「久しぶりに学園長に挨拶でも、と思ったのだよ」

『仙蔵くん、』

「立花先輩!?」

更にやって来たのは立花仙蔵

「どうして、立花先輩と潮江先輩が?」

「おー、でかくなったな。左吉」

『文次くんと仙蔵くんは、私の部下ですから』

「私や文次郎だけではないぞ。お前らの直属の委員会の奴等も、みんな同じだ」

今知らされた事実

ここにいる庄左ヱ門たちの直属の委員会の先輩は、みな椎名ファミリーの一員なのだ

「さて、お前らの気持ちは決まったのか?」

仙蔵は、みなを見回す

一人一人、じっくりと

「わしは、お主らを大切に思うておる。だからこそ、椎名を薦めたいのじゃ」

静かに、呟くような学園長の言葉

それに真っ先に答えたのは庄左ヱ門

「そのお話、受けます。僕は椎名に行きます」

後に続き、次々と自分の意思を述べていく

そして最後には全員が首を縦に振ったのだった

「うむ。では、来週には荷物を全てまとめておくように」

学園長は満面の笑顔でそう言った

それから瑠依の方を向き、

「瑠依くん、頼んだぞ」

『はい』

力強く頷いた瑠依を見て、学園長は更に表情を明るくした

これから、庄左ヱ門たち11人とそれぞれの先輩、そして瑠依の生活が始まろうとしていた













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