僕らの生きる道

□地獄の前の腹ごしらえ
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「瑠依、連れて来たぞ」

『ありがとう、久作くんに三郎次くん』

数日ぶりの、椎名瑠依

通された広間の長いテーブルの端に座り、朝食を摂っている

長いテーブルでは、それぞれ僕らの先輩方も朝食中のようだ

『えと…。とりあえず、食べる?』

自分の食べていた手を止め、僕らに向かって首を傾ける

本当に、こんな少女がマフィアのボスなのだろうか

「まぁ好きなところに座れ。適当に持ってくる」

食満先輩が、サラダの乗った大皿を持ってくる

その後ろにいる潮江先輩も、様々なパンが乗った大皿を持っている

『食べながらでいいから、今日の予定を聞いてね』

滝くんよろしく、と言って傍らに控える滝夜叉丸先輩を見る

言われた通り、僕ら19人は食べながら話を聞く

…若干食べることに集中している人もいるけど

「今日は朝食後、歓迎会がある」

「歓迎会、ですか?」

繰り返したのは乱太郎

僕もとても気になる

「歓迎会と言う名の、腕試しだ。詳しい話は、もう1人が来てから…」

「瑠依ちゃん、柚香ちゃん連れて来たよー」

滝夜叉丸先輩の声で引き締まっていた空気が、一気に緩んだ

声の主は、先程玄関に残った時友先輩

それに、川西先輩ともう1人の少女も一緒だ

「丁度いい。四郎兵衛、紹介してくれ」

「分かりましたー。こちらは、華祥院柚香ちゃん。瑠依と仲の良いマフィアの次期ボスだよ」

華祥院…、確か古くから在るマフィアだったか

見た目的には椎名瑠依と変わらない少女

違うのは、態度が些か大きいと言うところ

「瑠依、今年は多いんじゃない?」

『うん。19人だよ』

「ふ〜ん。楽しみね」

『柚香、準備行くでしょ?』

「そうね。喜八郎借りるけど?」

『どうぞ』

現在、マフィアのファミリーで最も力のある椎名

それと対等に話す次期華祥院ボス

「柚香〜。藤内も連れて行っていい〜?」

「どうぞ」

『1時間後に始めるからね』

綾部先輩と浦風先輩が準備をする

ということは、穏やかな腕試しではなさそうだね












分かりにくかったと思いますが、視点は庄ちゃんでしたー
次で華祥院ちゃんの説明です
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