僕らの生きる道

□いざ、勝負
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"始まったらすぐに攻撃しろ。さもないと、柚香のトラップで一気に終わるぞ"

審判を務める鉢屋先輩が、最後に言った言葉

少し引っ掛かるけど、鉢屋先輩の言葉だから多分本当

普段はふざけてるようだけど、意外とちゃんとしている人だから

同じ委員会だったから、それは分かる

「始まりの合図は尾浜先輩が打つ空砲の音。その音と共に一気に突っ込め」

始まり5分前

緊張感に満ちたこの場所

屋敷から少しずれ、地下、に広がる、森

どうやったら地下にこんなに広い部屋が作れるんだろう

横幅が1q以上、縦幅が500mくらい

天井も高くて、鷲や鷹が飛んでいる

「庄左にしては、随分と大胆な作戦だね」

「乱太郎は嫌いだよね、こういうの」

「まぁ、保健委員だから」

確かに、乱太郎の嫌いそうなやり方だ

でも、これは僕も庄左も考えた

けど相手の力量が分からない以上、こっちから挑む他ない

こっちから攻撃をしない限り、あっちは攻撃をしないらしいから

「心配すんな、乱太郎!!」

「そうそう!! 俺等の力、知ってんだろ?」

「団蔵、虎若…、分かった。無茶はしないで」

本当、どこまでも優しい乱太郎

ま、敵を目の前にしたら変貌するタイプの1人だけど

「じゃあみんな。健闘をいのる」

庄左の言葉と共に、始まりの空砲が鳴り響いた













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