僕らの生きる道
□楽しみなのはこれから
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※視点:きり丸
「庄左、団蔵がやられた」
「本当か?」
「ああ。瑠依の蹴りで吹き飛んだ」
まずいな、と庄左の表情が渋くなる
実際、瑠依は強いことが分かった
スピードには些か自信のあった俺も、瑠依とは互角程度かもしれない
「やられたのは団蔵だけ?」
「まだ、な。左吉が今戦ってるけど、頭良いから考えてるだろ」
とりあえず陣地に報告に来た俺
団蔵がやられた、と言う知らせがみんなに衝撃をもたらす
ま、やられたと言っても吹き飛ばされただけだけどな
「何にせよ、簡単にやられてくれるような相手じゃなさそうだぜ」
「みたいだね」
先輩方が言っていたように、一筋縄ではいかない相手のようだ
パッとみたところ、弱点らしきものは見当たらなかった
俺も速さには自信あるが、ほぼ互角
スピード勝負だけなら負けるかもしれない
それだけ、瑠依は強い
「どうする、庄左?」
「もう少し様子が見たい。元生物委員を様子見で送る」
「分かった。俺等で時間を稼ぐ」
戻って平太達に知らせねぇとな
元生物委員の奴等は諜報が得意だからな
どうにかなるだろう
とにかく、俺はまた戦いの最中に戻らないとな
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