僕らの生きる道
□戦いの始まり
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「ほら金吾、取り零してるぞ!!」
「うわ、すみません七松先輩!!」
「まだまだ暴れ足りないぞー!!」
「おいこら三之助、そっちじゃない!!」
「えー、マジっスか」
「こんな時にも方向音痴とかやめて欲しいんだな…」
なんだこのカオス…
て言うか、ここは鍛練場じゃねぇぞ体育委員
緊張感の全くない会話
今回文次郎がこっちじゃなくて良かったかもな
あいつ短気だからこんなん見たらギンギンうるせぇな
「……留三郎…」
「どうした、長次」
「…おかしい、敵が弱すぎる……」
戦いながら話しかけてくる長次
確かに、おかしい
椎名と言えば世界最強と謳われるマフィアだ
いくらボスが幼いと言ったって、マフィア養成校の名門出身者も多くいる
仮にもこういうとこに侵入するなら、それくらい知ってるはず
でなけりゃ、乗り込もうなんて考えない
ましてや正面から堂々と乗り込んで来るんだ、それなりの奴等なんだろう
じゃあ、どうしてこんなに弱いんだ?
「…何か裏があるはず。バテないようにやる必要がある……」
「ああ」
奴等の目的は分からないが、油断は出来ねぇ
それだけは確実だな
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