僕らの生きる道

□暗躍する者達
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「三郎、見てた?」

「ああ。立花先輩が仰ってた人だな」

「どうする?」

「とりあえず潮江先輩に報告だな。立花先輩はまだ帰られていないし」

「おっけー」

襟元の通信機を切る

一度戦線から離れてたんだけど、まだ戻らなくても何とかなりそうかな

爆破で体育委員が負傷したらしいけど、案外被害は少なかったみたい

体育委員の負傷も大したことなかったようだし

折角指令室から出て来たのに…、って思ってたら意外な収穫

戦いの最中なのに、瑠依に近寄る謎の男

俺の知ってる奴じゃなかったから、敵側の人間だね

何やら話してたけど、瑠依も謎の男も殺気が凄かったねぇ

普通の人なら倒れちゃうくらい凄かった

そんなところをジーっと見てたら思い出した

まだここに来た初めの頃、瑠依はまだ10歳くらいだった

その頃、瑠依はよく首にロケットを下げていた

中には家族で撮った写真

そこに一緒に写ってた男に似ていた

もうそのロケットは見ないけど、間違いなくあの男が写真の人だろう

瑠依の実の兄であり、最近椎名を乗っ取ろうとしていた一味

立花先輩達と俺と三郎で極秘に調べてたんだけど、ここまで早く襲撃してくるとは思ってなかったなぁ

一体彼は、何をしに来たんだろうね?

どうせ乗っ取りについての話だろうけど、ね










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