僕らの生きる道
□少女の覚悟
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『長く私といる人はもしかしたら知っているかもしれないけど、私には兄がいるの。
８つ年上で、何でもこなせる完璧な兄が。
そんな兄がこの椎名を出て行ったのは７年前のこと。
両親からどちらが椎名の跡継ぎになるか発表があった。
私はそんなの言うまでもなく兄さんだと思っていた。
でも両親が、椎名は代々末子相続だと言ったの。
その日から兄さんは変わってしまった。
執拗に力を求め、無理矢理手に入れようとした。
兄さんは両親を殺し、私も殺そうとしたの。
その時は偶然柚香が来て、助かったんだけどね…。
私を殺すことに失敗した兄さんは行方を眩ました。
すっかり油断してた…。
まさか襲撃してくるなんて思わなかったの』
ものすごく簡略化した、私の経歴
シーンと静まり返る大広間
それもそうだよね、今までみんなに隠し事してたんだもん
『兄さんには私から話をする。だからみんなには少し待ってて欲しい』
誰かから非難の言葉がひとつくらい来るんじゃないかと思った
だから私はそれだけ言い、大広間を後にした
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