青色の降る場所

□これでも日常です
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『すりる〜』

今年入った一年生の言葉を借りれば、まさにそんな状態

床に散らばる薬草、薬、包帯や塗り薬の入れ物……

うん、いつも通りだな

「ちょっと、なまえ」

『何です?』

「どうにかしようよ…」

『見てるの、面白いですよ?』

さっき言った物以外に、床には俺以外の保健委員

どうしていつもこんな事態になるんだか、未だに分かんないな

「なまえせんぱ〜い…」

「助けて下さ〜い…」

『…どうしてそうなった』

床板穴開いてるんだけど!?

しかも器用に2人ではまるとか寧ろ天才??

『ほら、伏木蔵に乱太郎』

手をのばせばのびてくる、小さな二つの手

ひょい、と穴から出してやると、擦り傷と切り傷がちらほら

『全く、保健委員が一番薬使ってんじゃないか』

「そんなことないです〜」

「体育委員や会計委員がいますから」

『それもそうか』

うん、確かにその二つの委員会も怪我とかよくするよな

しっかし、体育委員は分かるけど、何で会計委員まで?

「なまえ、片付けお願いしてもいい?」

『…ああ、いいっすよ。俺がやった方が安全かつ確実ですからね』

「いつもごめんね」

後輩達の怪我の手当ては伊作先輩に任せて、俺は散らばった薬や包帯の片付け

伊作先輩達がやると、またさっきみたいな大惨事になりかねないからな

んじゃ、とっとと片付けますか!!











伊作先輩、不運どうにかなりません?

無理無理。今さら何言ってるの?

俺ばっかり大変な気がします

なまえは不運じゃないからね〜

ほんと、不運じゃなくて良かったっす











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