青色の降る場所

□毒虫野郎、柏木久兵衛
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「久兵衛先輩なら、こっちにいますよ!」

「この時間なら、あそこだよな!」

元気のいい、三治郎と虎若

藤四郎の次は、比較的探しやすい久兵衛

俺と一緒によく悪さをする仲間

五はの問題児だな!

ま、五はにいる時点で皆問題児なんだけどな

そんな久兵衛の元に向かう

先頭を歩く三治郎と虎若の足に迷いはないし、俺が向かおうとしてたのも同じ方向

流石に同じ生物委員なだけある、よく分かってるな

「あ、いた!」

「久兵衛先輩!!」

「んあ? 三治郎に虎若。なまえも一緒か?」

『や、久兵衛。只今五は紹介ツアー中』

「何だそれ?」

五はの奴等はめったに学園にいないから、紹介しと欲しいんだと

そう言えばなるほど、と頷くクラスメート

自分があまり学園にいないっていう自覚あるんだな

「五年は組柏木久兵衛、生き物に関しては俺に任せておけ! 竹谷より毒虫は得意だぞ」

『久兵衛は五はの諜報・伝達担当。毒虫を使った暗殺とか獣を使った足止めが得意』

久兵衛はとにかくアホだ

五はの中でもアホだ

けど、毒虫についての知識は凄い

それに加え、それぞれの毒虫の毒の解毒剤も作れる

純粋にそれだけの知識を比べたら、解毒剤の知識は保健委員の俺よりヤバい

「柏木先輩は何故こんな山奥にいるんですか?」

冷静な庄左な質問

何故なら、そう前置きして話始める久兵衛

「危険過ぎて学園内で飼うことが許されなかったのだよ」

そう、久兵衛の飼う生き物は、三年の伊賀先の比じゃない

一度噛まれただけで死に至るような毒を持つものもいる

だからこんなひっそりと山奥で飼っているのだ

「だから俺がいない時にここに来るなよー?」

「「「はーい!」」」

そんなこんなで、久兵衛終了!

久兵衛、影薄くないかって?

まぁ五はの中じゃ一番地味な奴かもな!


毒虫野郎、柏木久兵衛











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