青色の降る場所

□寡黙な戦士、長門京次郎
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『さて、次は…』

「京次郎先輩ですか?」

『正解。金吾、よく分かったな』

「この近くに京次郎先輩の修行場がありますから!!」

力強く言う金吾の瞳は、キラキラしている

これが尊敬の眼差しというやつだろう

京次郎は頭は悪いけど己の道を真っ直ぐ突き進むからなぁ

きっと金吾も学年が上がるにつれて京次郎に似るだろうなぁ

「京次郎先輩ー!!」

たどり着いた修行場は、森の中にある滝

昔から、俺達の遊び場だった

五はで鍛練するときはいつもここを使う

「? 金吾か」

『お疲れさん、京次郎』

「…なんだ、この面子は?」

『一年は組に、五年は組紹介ツアーしてんの』

今一つ分かっていない様子の京次郎

俺が説明下手なのか、京次郎が馬鹿なのか

後者なのを願うな

「自己紹介すればいいのか?」

『おう』

よかった、とりあえず目的は分かってた

「五年は組体育委員会所属、長門京次郎。戦いに関すること全般得意、刀も火縄銃もなんでも来い」

『京次郎は五はの戦闘要員で、まぁ静かな七松先輩だと思ってもらえればいいな』

「人聞きの悪い。俺は七松先輩ほどじゃない」

京次郎は寡黙な奴

極端な表現をするなら、七松先輩と中在家先輩を足したみたい

火縄銃と刀に関しては学園一だと思う

お世辞抜きで、自信持って言えるくらい、京次郎は強い

そんな京次郎と一緒に修行してたお陰で、五はは戦闘クラスと言われるようになった

「京次郎先輩!! 火縄銃について教えて下さい!!」

「あ、虎若ずるい! 俺も火縄銃教わりたい!」

虎若の言葉から、どんどん広がっていく

みんな、一年は組は素直で真っ直ぐだからな

きっと、ちゃんと鍛練すればかなり強くなる

こいつらの成長を見るのが楽しみだ













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