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□それは嫉妬と呼ばれる物でした
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それは「嫉妬」と呼ばれる物でした。(留→次さも←文)

最近、私の後ろを誰かが付けている気がしてままならない。
歩いているとどこからか視線を感じる。
後ろを振り向いても誰も居ない。でも今日は少し違った。後ろを振り向いた時木の木陰に誰かが隠れた。
「誰だー!」
木陰に向かって走って居たら私は別の道を行ってしまったようだ。そのせいで隠れた奴を見つけるのは不可能だった。
そんな時。前方から六年は組の用具委員長で私の所属する。会計委員長であり学園で一番ギンギンに忍者してると言われる潮江文次郎
先輩と仲が悪くライバル者同士なん...なのかな?あ、いや。ただ、犬猿の仲なだけか。
そんなことは今はどうでもいいよな。挨拶しなければ。
「こんにちわー」
「あ、ああ。こんにちわ。所で神埼左門。お前の後ろでストーカーしてる奴連れか?」
「すとーかぁー...?」
食満先輩は後ろを指指した。だから私は後ろを振り向いた。そこには潮江先輩がそこに居た。
なんでここにいるんだろう。まあ...そんなことはどうでもいいか...ってあれ?
もしかして最近感じる変な視線ってもしかして潮江先輩なのかなあ...。
「潮江先輩。何してるんですかー?」
「いや、偶然だ、偶然。」
「何言ってるんだよ。いつも左門の後ろ嗅ぎ回るようにストーカーしてる野郎が。俺の嫁に手出すんじゃねぇよ。
 塚。何?死ぬの?」
食満先輩の言葉はよく聞こえなかった。何でか先輩に耳を塞がれたからだ。何でふさいだんだろう...。
何でか先輩に抱きしめられてる。それに手が胸とか尻とか触ってる。これがセクハラって言うものか!
目の前では潮江先輩が凄い怒った顔をしている。
「は、誰が死ぬんだ?それ、お前だろ。てか、ストーカーなんかしてねぇよ。」
「してるだろうが。」
「してねぇよ。その前によく考えたらお前さっき、俺の左門とか言っただろ?」
「言ったぜ?何か問題でもあんのか。あぁ?」
「ありまくりだ。神埼は俺の委員会だ。それに将来的にも俺の嫁だ。」
「意味わかんねーよ。」

先輩達がギャーギャーとマシンガントークをしている最中。私は偶然にもさくべーと三之助がそこを通っていた。
三之助がこっちを見た。顔が蒼白になっている。でも何でだろう。嫉妬してほしいなんて気持ちが出てくる。
ああ、私はなんてことを考えてるんだ。駄目だ。駄目だ。こんなんでは駄目だ。

一方私次屋三之助はと言いますと。
「作兵衛。あそこに居るの左門だよな?」
「ん、あぁ。そうだな。...ってアレ...食満先輩。何やってんだろ。」
「左門の取り合いとか?」
「んなわけねぇだろ。大体アイツがあんなにおとなしくつかまってる時点で可笑しいだろ。」
そんな他愛もない会話をしながらその場を通り過ぎようとしたのですが。
左門がどうしても俺達に助けを求めているように見えた。
それと何でかわかりませんが、モヤモヤしてしまうのです。
「なあ。作。」
「ん?どうした、三之助。」
「なんかさ、あの光景凄いイラつくんだけど。」
「まあ、わからなくもねえけど。って三之助!?」

俺の足が勝手に動いただけなんだ。
無意識の内に左門の手を取って先輩達から引き離した。

そのまま走って、どこかに行ってしまおうか。なんて思った。


...でもそれは無理だと悟った。
鬼のような顔をした先輩達が後ろから左門を奪おうと向かって走ってきた。
それと「てめぇら、どこに行くんだ!」と叫びながら作が縄もって走ってきた。

「左門。このまま逃げ切れる自信ある?」
「はっきり言ってしまうとない!」
「んじゃ、逃げ切れるとこまで逃げるか。」

足に力込めて俺は左門の手を握って走った。

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