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□お前なんか大嫌い
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お前なんか大嫌い。 スタン→カイル→←エリック
嫌い。
いつも馬鹿にしてくるお前なんて。(ユダヤ人のお前なんか)
誰よりも嫌い。
俺は俺の親友を馬鹿にするデブで傲慢で親友に愛されてるアイツが嫌い。
「ファッ*ュー!カートマン!」
「くたばれユダヤ人!」
「カートマン、それ。差別用語だから使っちゃいけないんだぞ!」
「んなの、知らねーよ。」
俺の親友であって想い人でもあるカイルは犬猿の仲(?)とも言える。
カートマンといつもと同じく大喧嘩をしている。
ああ、まただよ。
いつも聞いてるせいかなんとも思わないのであるが...。
最近は何でかムカッとしたり。苛々する。
自分がカートマンに嫉妬しているのは薄々だけど気づいていた。
カイルがすきだ。狂おしいほどに。でもその想いは儚く散ることになるのだろう。
知ってるから。カイルがカートマンを好きだってことを。
また、カートマンもカイルの事がすきだ。
二人が付き合うのも時間の問題だろうな。
ほんと、どうかしてるよ。今の俺。
カイルがすきだから。友達(?)のカートマンを殺してしまおうなんて一瞬考えた俺はな。
「ほんと、馬鹿だよね」
あれから数日。
俺はカイルを呼び出した。
「スタン。用事って何?急用な事?」
「なあ、カイル。」
「ん?」
ああ、もう。そんな表情で俺を見るな。
断ち切れなくなる。
「俺は...。俺は、お前が好き。」
そう言うとカイルはにっこり笑って俺の手を握っていった。
「俺も好きだよ!友達として。スタンは一番の友達だ!」
「俺もだよ...。」
俺は苦笑して見せた。
「あ、僕さそろそろアイクの迎えにいかなきゃいけないから行くね。」
そういってカイルは去って行った。
ただ、俺はその後ろ姿を見て、立ち尽くしていた。
涙が止まらない。カイルが握ってくれた両手が憎らしいほどに厚い。
「ほんと...どうかしてるよな...」
[いつだって俺は君が好きなのに。君は別の誰かが好きなんだね。]