私が生きる理由
□少女
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しばらく歩いていると、川に着いた。
私は喉が凄く渇いてたから、すぐに駆け寄った。
「はぁ…生き返るー‼」
それからまた食べ物を探しにいこうと立ち上がろうとしたら、後ろでガサッという物音がした。
「…あんた、だれ?あたし、あんたのこと知らない。どこから来たの?」
物音がしたほうには黒いワンピースを着た10歳くらいの女の子がいた。
私は突然のことで驚いたが、年下に見えるしと思いとりあえず返事をした。
「私は志々島チヒロ。…君は、ここの人なの?」
とりあえず話かけると、女の子はじっとこっちを見つめた。
「私は海河原まひろ。…そんなことよりさ、あんた、早くここから出てったほうがいいよ。」
「…どういうこと?」
私が咄嗟に聞くと女の子はニヤリと笑い、言った。
「この森の住人は、みんな人を食べちゃうんだよ。」