私が生きる理由

□全てのはじまり
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バシッ

「…ぉい、チヒロ‼着いたから早く起きろー。」
「むぅ…わかったよ、お兄ちゃん。起きるから叩かないでよ。」

私は志々島チヒロ。
表面上は16歳の極普通の女子高生だけど、実は12歳までの記憶がなく、今は記憶にない頃に起きた事件の殺人罪の疑いを掛けられて警察に追われてたりする。
まぁ、言葉くらいはちゃんと憶えてたけどさ。
どこでどうやって生活していた、とか。
全く憶えてないんだよね。
「ここが新しい俺達の家だ。」
そう言って兄・拓司が指を指した先にあったのは木でできた小さい小屋だった。
中に入ってみると意外にも暮らす為の必要最低限のものはちゃんとあった。
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