BOOK

□No.28
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「お前さぁ、そんな能力なら先に言っとけよ!!心臓止まるかと思ったぜッ」


『あぁ、ごめん…それよりローのあの能力…凄いね。私も心臓止まるかと思った。驚きだよ』


いや、俺はいつの間にかあの船長を呼び捨てにしてるお前に驚きだよ。


敵船からお宝と必要物質の調達を終わらせて、甲板の片付けをしてる最中…ミラーは皆に自分の能力を明かし、海楼石を手に入れたいと説明してくれた。


「………ん?」


じゃあ何であの時貧血で死にかけてたんだ?とは思ったけど…今は疲れたし、ダルいし、面倒くせぇし…今度でいーや。


「船長はあのサークル内を全て意のままに出来る。間違っても入りこまねーこったな」


『うん…頑張ります…』


因みに船長にバラされたあの男は、首から下はその場で海へと捨てられて、宝物庫にあった金庫のダイヤル番号を吐かせた後、頭も海に捨てた。御愁傷様ッス。


「さぁ!!今夜の宴は豪華だぞ!!さっきの船にすげぇ食材が大量に積んであったからなッ」


『本当?!やった楽しみッ』


「ミラー、お前は部屋にでも戻ってろ。後で呼びに行くからよッ」


『えー?』


私も手伝うよー?って渋るミラーを無理矢理船内に押しやって、俺は敵船から奪った大量の酒を甲板の一角に運ぶため動き出す。


「………ッ」


未だちゃんと手に残るミラーの温もりを逃がさないよう、ギュッと俺はこの拳を握りしめた。



無事勝利



(生きてて良かった)
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