BOOK
□No.1
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「船長、そろそろ島に着きます!」
「…例の物、本当に有りますかね?」
「あの島でのみ収穫されるのは確認済みだ。だが時期が過ぎちまってるからな…もし、一つでも残ってたら…確実に手に入れろ」
「了解です…野郎共!上陸だッ!」
「「「オーーーッ!」」」
ここはグランドラインのとある春島。
この島では年に一度、ある果実が収穫される。
その果実は一口かじれば、たちまち体内で血液を増殖させるという、魔法の実。
BloodBerry【ブラッドベリー】
天気は良好、波も穏やか。
本日…年に一度しか採れない上、その一度の収穫量も極僅かというこの珍しい果実を求め、島を訪れた船が二つ…
“ガコン…”
島の外れにある、小さな入江の両端へと静かに錨を降ろす。
「船長、着きました」
一つは黄色い大きなサブマリン。
「フフッ…」
Deathの文字と共に、怪しく笑うジョリーロジャー…
『ふぁ〜…到着っと』
もう一つは、何の変鉄も無い小さな小さな…ただの舟。
『うげー…疲れた…』
まさかの人力駆動の小舟である。
「おら、さっさと行ってこい」
『さてっと…行きますか』
この持ち主達が出会うまで、残された時間はあと少し…
紅の街 ブラッディ島
(まだあるかなぁ〜…あぁ…血が足りないッ!)