BOOK

□No.1
1ページ/1ページ



「船長、そろそろ島に着きます!」


「…例の物、本当に有りますかね?」


「あの島でのみ収穫されるのは確認済みだ。だが時期が過ぎちまってるからな…もし、一つでも残ってたら…確実に手に入れろ」


「了解です…野郎共!上陸だッ!」


「「「オーーーッ!」」」



ここはグランドラインのとある春島。


この島では年に一度、ある果実が収穫される。


その果実は一口かじれば、たちまち体内で血液を増殖させるという、魔法の実。


BloodBerry【ブラッドベリー】


天気は良好、波も穏やか。


本日…年に一度しか採れない上、その一度の収穫量も極僅かというこの珍しい果実を求め、島を訪れた船が二つ…


“ガコン…”


島の外れにある、小さな入江の両端へと静かに錨を降ろす。


「船長、着きました」


一つは黄色い大きなサブマリン。


「フフッ…」


Deathの文字と共に、怪しく笑うジョリーロジャー…


『ふぁ〜…到着っと』


もう一つは、何の変鉄も無い小さな小さな…ただの舟。


『うげー…疲れた…』


まさかの人力駆動の小舟である。


「おら、さっさと行ってこい」


『さてっと…行きますか』


この持ち主達が出会うまで、残された時間はあと少し…



紅の街 ブラッディ島



(まだあるかなぁ〜…あぁ…血が足りないッ!)
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ