BOOK
□No.3
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『面倒くさ…』
先日旅の途中、最悪にも海上で海軍本部大佐の船と出くわし…私は仕方無く、ソイツ等と交戦するハメになってしまった。
モヤシっ子みたいな成りだったくせに、その大佐が意外にキレ者で…
あの野郎部下と私の戦闘を見て、瞬時に私の能力を解析しやがり…有ろうことか速攻で、攻撃スタイルから捕縛スタイルへとやり方を変えてきやがった。
あんのモヤシ…
そのお陰で私は苦肉の策で自ら攻撃を繰り出す形にならざる得なくなり、結果勝ちはしたものの…有り得ない程の貧血に…
やっぱりまだ“力”の加減が上手く出来ない。
『はぁ…何もこんな時にさぁ…』
無駄に血を流し過ぎてしまった私の身体はもうフラフラ。これから戦闘なんてマジ勘弁。
だいたいこの前も“ストック”を切らしてる時に襲撃されるなんて、運が悪かったとしか…いや決してストック補充するの忘れてた訳じゃないよ?
3日前から切れてたなんて…ち、ちゃんと気付いてたし!
『本当ついてない…』
偶々次の島があの魔法の果実、BBの生産地だと知った時は本気で小躍りしそうになったけど…貧血でブッ倒れそうだったから我慢我慢。
「お前さっきからブツブツうるせぇよ」
『はぁ?』
で、やっと島に着いてからはBBを求め、小さくは無いこの島を散々歩き回って漸く見つけた最後の一つは…
「ってかいい加減その手離せッ」
コイツ。このツナギ姿にキャスケット帽を被った変な男に邪魔されオアズケ状態。
『そう言うアンタが離せばー?』
さっきまでキャスケット帽とギャーギャー騒いでたから本当に今にも倒れそうなのに…
「つれないね〜。無視すんなよ」
まさかのここで、海軍登場とはね。
まぁ、私が舟を泊めた入江の真逆にある港に、海軍の船が停泊してるのは知ってたけど…
「抵抗しなさんな、面倒だからな」
本当に出くわしちゃうとわさ。今日はどんだけ厄日なんだよ。
『も〜ダルい…あれ?』
そう言えばさっきキャスケット帽が“船長”にバラされるって言ってたっけ。って事はなに、コイツ海賊か何か?
『………』
あぁダメだ。考え事すると益々血を使う…だるッ。
Help!
(まぁ良い、2億の首“死の外科医”のクルーと1億7千万“首刈り”クロスロード・ミラー。大人しく捕まってもらおうか)
((ゲェ!お前そうだったの?!?!))