BOOK

□No.15
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目が覚めると、何だか見覚えのあるような無いような機械的な天井が広がっていた。


昨日と違い目覚めは最高。身体中に血液循環してます!!って感じ。


『ん〜ッ…ふわぁ〜』


身体を起こし、伸びを一つ。


そういや今日から居候生活がスタートか…次の島まで1ヶ月。


ってか私の立場って、居候で良いんだよね?客…じゃないし?ましてやクルーでもない。


『………』


うん、居候だ。


じゃあ私も、何かしら働いた方が良いんだよね?流石に2億のルーキーの船でタダ飯食いは気が引けるし…


『どーしよ…』


まぁ、とにかく最初の仕事はこの足元に丸まってるシーツを洗う事かな。血だし、あんまり時間置くと落ちないよね。


洗濯室ってどこだろ…勝手に出歩いて良いのかな…?


きっとまだ私の事知らない人も居る…よね?うん、居るよ多分。


不法侵入ッ!!とか騒がれたらダルいなぁ…うーッ、どーしよッ!!


今後の行動について一人悶々している所で、向かいの扉がガチャっと開く。


するとそこから、昨日無事に正真正銘、頭の天辺から足の爪先まで白熊だと判明したモフモフが、ニュッと顔を覗かせた。


「オハヨーって、あれ?!」


頭を抱えていた私を見て、白熊は慌てた様子でドタドタドタ!!


「どうしたの?頭痛い?」


大丈夫?なんて、勢い良く駆け寄って来るなり私の心配をしてくれた。


オッサンじゃないと分かった途端、このモフモフが可愛く見えてしまう。


その肌触り良さ気なモフモフに、ギュー!!っとしたいけど…ダメよ私、こんな見ず知らずの白熊に身体を許すなんて…!!


「やっぱり頭痛い?それに寒い?何か震え…そう言えばさっきから顔も変だよ?」


うるせぇ悶えてんだよ!!


『ふん…別に頭は痛くないし寒くもないけどさー…』


不貞腐れつつ、だらしなく緩んでた顔を元に戻す。悪かったな変な顔で。


『昨日汚しちゃったコレなんだけど…』


シーツを洗いたい事、でも勝手に動き回って良いものか、私を知らない船員に対し、どう説明するべきか等…私が頭を抱えていた理由を説明。


すると白熊は、なんだそんな事かー。と軽く私を笑い飛ばした。


『そんな事って…』


私は本気で悩んでんだぞ白熊ッ!!
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