BOOK
□No.24
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船長さん改め…ローと共に食堂へ向かえば、屍と化していたシャチが半泣きで床の掃除をしていた。
顔の半分があり得ない色になってる気がするけど…うん、気のせいって事にしておこう。
多分シャチの顔面をその様にした張本人であろうペンギンさんは、優雅に珈琲を飲みながら新聞を読んでいた。
「まさか本当に起きてくるとはな…ミラーに行かせて正解か」
私達を見るなりそう苦笑するペンギンさん。いやいや、起きるまで大変でしたから。
「どうやら合格だったらしいな」
「まぁ、あなたが認めた奴ですからね」
何やら私には理解出来ないやり取りを2人で交わした後、ペンギンさんは私に向かってニッコリ優しいスマイルキラーン。
「今ミラーの部屋を作ってるところだ」
『へ?』
夜までには片付くだろ。ってマジですかい?!ペンギンさんやっぱアンタ神だよッ!!
ヤホーイと小躍りする私に、邪魔ッ!!とシャチがモップをガンガンぶつけてきたが、今回ばかりは許してやろう。
その後もローとペンギンさんは何やら難しい航路の話をしており、手持ちぶさたな私はシャチの仕事を手伝う事に。
「こっち側オッケ〜」
『よっしゃ任せろ』
シャチがモップをかけた後ろから、私が乾拭きをして回る。
『ここもオッケイ?』
「おー」
そして広い食堂を全て拭き終えた頃には、いつの間にかローの姿は消えており…
「手伝わせて悪かったな」
そう微笑むペンギンさんに、甲板でベポが昼寝をしてるから、ミラーも行っておいで。と頭を撫でられた。
やっぱペンギンさんって優しいな〜。
じゃ俺も…と便乗するシャチに、テメェは皿洗いだ。なんて低い声で言い渡したのはきっとペンギンさんじゃない。うん、きっと別人。
『んーッ、きもちぃ〜』
甲板へ出ると外は快晴。まだこの前の春島海域を抜けて無いらしく、陽の光が暖かい…最高の昼寝日和だね。
甲板のど真ん中で気持ち良さそうに寝ているベポの姿を確認し、私もそのすぐ横に腰を下ろす。
ベポのお腹を遠慮がちに枕にして目を閉じると、何だか一気に睡魔が襲ってきた。
ウトウト意識が遠退いてきた頃、終わったーッ!!って叫びながら姿を現したのは、声からして憔悴しきった様子のシャチ。
「つがれだー…」
うるさいなぁ…
その声の主を無視して、このまま眠りにつこうと放置を決め込むも、ミラーお前半分空けろ。そうシャチが私の肩を押してきたので、私は仕方無くズレて場所を作ってあげた。
「「グガー…グゴー…」」
3人で仲良く眠りについた昼下がり。
『スピー…スピー…』
私は良い海賊団に拾われた様です。
先は長い、それも良い
(………ガンッ!!)
(痛ってぇ!!えッ、船長?!)
(お前風呂掃除してこい。今すぐだ)
(ハッ、ハイッ!!)
(んー…レバニラ…)
(マ…マグロッ…スピー)
(…同類)