BOOK3
□No.21
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「面白ぇ!!確かめるまでもねぇな!!」
仮面野郎が持ってきた酒瓶は3本あったから、勝手に1本貰った私は固いコルクに悪戦苦闘。
そしたら向かいにスーパー問題児がドガッと腰を下ろしてきた。
「はぁ…違いない…」
その隣に仮面野郎も静かに腰を下ろす。
「随分溺愛されてるらしいな」
ポンッと派手にコルクを飛ばした所でスーパー問題児にそう言われたが、何の事か分からない。うん、旨ぇなこの酒。
「お前には遠慮ってもんもねぇのかよ…本当躾のなってねぇ女だ」
一気に半分程瓶を空けた私に呆れながらも、スーパー問題児が、今どこに居る。って聞いてきた。
『さっきからさぁ…ちゃんと主語を言えよ。私はエスパーじゃねぇんだから…それじゃ分かんねって』
ペンギンさんならすぐ分かるんだろうなぁ。なんて思いながら目立ち始めた星を見上げてると、テメェの兄貴は今どこだ。って若干不機嫌な声…ヤベェ怒らせんのは良くないな。うん。
『知らない』
正直に答えると、あぁ?!って額に凄まじい青筋浮かべたスーパー問題児にメッチャ睨まれた…でもそれは私に怒ってもしょうがなくね?
『ちょっと前までは一緒に居たんだけどさ。前の島で別れたから、まだ近くに居るんじゃない?ってか、ジギーが何?』
返答次第じゃ船に火つけてやる。そう意気込んでいたら奴等は、ジギー?なんてアイツの名前を分かって無かったけど…別にそこは重要じゃないから、放置って事で。
『3億超えのスーパー問題児が、何で私のお兄様を探してるのかって事…あ、無くなっちゃった』
飲まないなら頂戴ッ。と未だ栓を開けない仮面野郎の瓶を華麗な手さばきで強奪。
私、一応客だし良いよね。多分コイツ等私を客だと思って無いけどさ!!
だけど今度は楽に開いたコルクを投げ捨てて、新たな酒を口に含んだ瞬間放たれた言葉に…私は隣の骸骨に向かって、ブーッ!!と見事に全てソレを吹き出してしまった。
骸骨が泣いてる様になってる…いやいや、今はそれ所じゃないわ。
それ本気?
(ななな、何でジギーを仲間に引き入れたいの? )
(ハッ、頭のイカれた野郎は嫌いじゃねぇ。まぁ…イカれ過ぎは否めねぇがな)
(キッド…俺は絶対に嫌だ)
(船長?もっと近づかないんですか?)
(これ以上は感付かれる…少しでも体に違和感があればすぐに言え)
(ラジャッ)