BOOK3

□No.23
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スーパー問題児の“ジギーを仲間に引き込む”発言に困惑しつつ、私はコイツ等がジギーと過ごした時の話を聞いていた…甲板にどんどん空き瓶を増やしながら。


「アイツは随分わりぃ噂しか聞かねぇ。人体解体師って異名を持つぐれぇだ」


それぐらいが丁度良いだろ!!豪快に笑いながら話すスーパー問題児も、酒を飲む手を休めない。


「だが奴は妹に会わなきゃならねぇって、酒だけ飲んで消えやがってよ」


舐めた野郎だ。そう悪態つきながら涼しい顔で新しい酒瓶の栓を開けるコイツは…底無しかよ。1人で何升飲む気?!


「お前の兄貴は随分お前を溺愛してるらしいな」


少し聞いたぜ。なんてニヤリと口元を歪ませ、コイツは何やら企んでる顔。


「新聞を読んだ。ハッエーナ島で派手に暴れたみてぇじゃねぇか。記事にはあの野郎も居たと書いてあったが…何故今は居ねぇ」


アイツが黙ってトラファルガーん所にお前を置くとは思わねぇ…そう私を見やるスーパー問題児。ジギーの野郎コイツに何言ったんだよ。


『元々前の島までって話だったし。でも、別れの挨拶もしてないんだよね…』


ロー達の話には触れず、今頃何してるのかなぁ。ってジギーの事を考えてたら、スーパー問題児が説明を促してきた。


『前の島で海軍に待ち伏せされてさ。私は知らないんだけど、何か英雄ガープまで居たらしくて…そのままジギーとはサヨナラしたって訳』


“英雄ガープ”その言葉に豪快に酒を飲むスーパー問題児と、静かに話を聞く仮面野郎が同時に反応を示す。


「ハッ…あのジジィ、億越え狩りでもしてんのかよ」


「…面倒だな」


あぁ、そう言えばコイツ等…英雄ガープとやり合ったから、無駄にこの島に居るんだっけ?確かペンギンさんがそんな事言ってたなぁ…


『よくあのガープ相手に逃げ切れたね?すげぇ』


賛嘆の声を漏らすとスーパー問題児は気分を良くしたらしく、アイツが投げ付けて来た特大鉄球を、反発してやった!!なんて自慢気に言ってきたが、意味が分からない。


『スゲェー』


とりあえず誉めておいた。
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