BOOK4

□No.61
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…一体、何が伸びて来たの?腕…みたいなのがグルンッて…ビューンッて…そしたら、いつの間にか私達の船が梅干しの種サイズに…


「っしゃー!!チョッパーが帰って来たぞーッ!!」


……え?


「「ギャーッ!!!!」」


芝生が敷き詰められてる甲板に自分が居る理由を、未だヘバッてるチョッパーを抱き締めたまま必死に考えてたら、急に誰かの悲鳴が重なって響いた。


「ちょちょちょ、ちょっとルフィ?!なんでその子まで居るのよ?!」


「お、お前!!出てけ!!今すぐ出てけーッ!!ルフィ叩き降ろせ!!」


罵声の主…立派なマストの影に隠れながら、オレンジ髪の女の子と、規格外の鼻をした男の子が顔を青くしてる。


んーと…此処は間違い無く、麦わらの船で、あの人達はこの船のクルーで…私、完璧なるアウェイ?え、ヤバくね?


「ブハァーッ!!これは麗しのレディ!!あぁ?!チョッパーてめぇ、その場所代わりやがれ!!」


「…随分変わったもん背負ってんな」


うーわ…また何か来た、来たッ!!アイツ知ってる!!海賊狩り!!嘘でしょ?!


「ん?誰だお前?」


『…へ?』


すぐ背後で響いた声に、恐る恐る顔を向ける。


そこには誰か男が立ってたけど、麦わら帽子が影を作ってよく顔が見え…麦わら帽子?……麦わら帽子ッ?!


むむむ麦わら?!船長?!3億がそこに!!すぐ後ろに!!死ぬー?!


あまりにも近すぎた、互いの距離とこの状況…そしてその相手に、私の思考回路停止。


「あらルフィ、その子賞金首よ。2億ベリーだったかしら」


ちょーッ?!誰だよバラすな!!ナシ、今の無しで!!


「へー。で、何でココに居んだ?」


テメェ等が私もろともお招きしたんだろうがコノヤローッ?!


ハッ!!駄目だ落ち着け…スーパー問題児の時とは次元が違い過ぎる…逃げる場所も助けてくれる仲間もストックも、今の私には何一つアイテムカードがねぇ!!迂闊に喋ったら絶対ヤバい!!


「ルフィ!!チョッパー、チョッパーを早く救出して!!」


「すすす速やかにチョッパーを解放して船を降りろーッ!!いや、降りて下さいッ」


「心配すんな、今週の俺はスーパーッだぜ!!」


また何か来たーッ?!それより、チョッパーを離したら私死亡?!捨てられる!!無理溺死なんて一番イヤ!!


「ヨホホホホ!!美しいお嬢さん、パンツ見せて貰ってもよろしいですか?」


“……ボンッ”


ダメ、完璧回線ショートした…


白熊が喋るのは良いよ、トナカイだって大丈夫許容範囲。


でも…ガイコツが喋って動いて笑うのはアウト!!絶っ対アウト!!誰が何と言おうとアウトーッ!!
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