BOOK4

□No.63
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ローの行動を違う視点で思い返せば返す程“嫉妬”って答えにしか行着かず…火照る全身。


「ちょっとミラー?!茹でダコみたくなってるわよ?!」


大丈夫?!なんてナミちゃんがアタフタしだし、冷静に笑うロビン姉さんに腕を取られながら、私達は風呂から上がった。


『ナミちゃん…モスキー島まで…あとどれぐらい?』


服を着ながらモジモジ尋ねる私にナミちゃんは、はは〜ん。と意味深な笑み。


「会いたくなっちゃった訳ね?」


“ドキッ!!”


大きく肩を震わせた私に、2人は優しく微笑みかけてくれた。何か…女同士って良いな。


「安心しなさい。追い風のお陰で、明日の昼前には着くわよ」


その言葉に私は思わず2人に飛び付き喜びを表すと、呆れたナミちゃんに、ホラッご飯食べるわよ!!って引き剥がされた。


案内されたダイニングには既に良い香りが充満していて、思わず騒ぐ腹の虫。


他の皆を呼びに行ったナミちゃんの背中を見送り、私はロビン姉さんと配膳のお手伝い。少人数だと楽だなぁ。


皆は今頃、何してるだろう…


続々と集まった皆と一つのテーブルを囲む。ウチとは違う食事風景が何か新鮮。


「「『いただきまーすッ』」」


フランキーが釣った魚はムニエルに変化し、絶妙な味付けがなんとも…うまーいッ!!


「うわ、お前風呂入ったんならちゃんと髪拭け。雫垂れてんじゃねぇか」


一気に騒がしくなったダイニング。そんな中、私の隣に居たゾロが呆れた様にそう言ってきて…私は思わず、声を出して笑ってしまった。


怪訝な顔を向ける皆を余所に、私の頭に浮かぶのは少し不機嫌なローの姿。


ローも毎回、髪乾かせって怒るんだよなぁ…


もし今私がこの場に居なかったら、今頃ローの部屋に向かって、イッパイ謝って、もしかしたら…ってあれ?そういやさ…


『ルフィ、何であの時私までこの船に連れてきたの?ってかどうやって?』


早くもお代わりを要求してる向かい側のルフィに顔を向ける。


食料はこれが全部だよ!!そうサンジ君に怒られ沈んだルフィが、項垂れながら不貞腐れた声を寄越した。


「ウソップがチョッパー見つけたんだがよぉ、何か乱闘起きてるから、チョッパーだけ奪って逃げるなんて言いやがってさぁ」


「あッ、当たり前だろ!!ハートの海賊団だぞ?!避けて通るに越した事はねぇ!!」


非難の目を向けられたウソップが慌てて弁解。ナミちゃんもそれに乗ってきた。


「ゲッターとチェイサーを殺ったような化物がいる船よ?!でもコイツ等に言っても聞かないから、実力行使に出たのッ」


だいたいよぉ、ゲッサーとかチェイターとか誰なんだぁ?って、根本的な事から説明が必要なルフィは皆放置。


せっかく酒が手に入ったかもしれねぇのによ…なんて悪態つくゾロも皆放置。


そのお陰で俺等は運命的出会いを果たしたんだよぉ!!って顔がだらしないサンジ君も勿論放置。


私もそれに倣い、実力行使って?と、3人を放置して質問。


すると今度はフランキーが、船飛ばすんだよ!!あんな事出来る船はサニー号だけだぜ!!って鼻高々。いや私、その凄い瞬間ちゃんと見れてねぇし。


「仕方ねぇから腕伸ばしてチョッパー掴まえたら、何かお前まで付いてきたんだよ。いやー悪かったなぁ」


だはははッ!!と笑うルフィ。本当に悪いと思ってんのかよコイツ。人をオマケみたいに、って…伸ばした?腕を?あの距離から?どゆこと?
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