BOOK2

□No.48
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“ザパァン!!”


船体が海上に出た瞬間、誰よりも興奮してたベポが、今日のご飯だーッ!!って、嬉しそうに食堂から飛び出て行った。


あの衝撃にも関わらず、余裕顔のローに支えられて何とか私は立ってられたけど…すぐ隣では、シャチが奇跡的な格好で倒れてる。


他の皆も、腰打った!!だの、ちゃんと踏ん張っとけよバーカ。だの騒いで怒鳴ってガヤガヤガヤ。


あのぉ〜、私の話を…


「キャプテン大変大変ッ!!」


そう慌てるのは、海獣と言う名の夕食を捕りに行った筈のベポ。


「すぐそこに海軍の奴等がいる!!こっちにも気付いたみたい!!多分来るよッ」


本当すぐそこッ!!なんてアタフタするベポに、ローは皆を見やり…


「やるぞ」


そう不敵に笑った。


「「「っしゃ戦闘だ!!」」」


『ちょいちょいちょーいッ!!』


まだ話終わって無いんですけどーッ?!待って待って?!皆待ってぇーッ!!


「話は終わりだ。お前の意見を聞く気はねぇ」


いや聞けよ!!


フフッ行くぞ。じゃねーよこの野郎!!絶対お前何か勘違いしてるから!!あッ、待ってー!!


いつの間にか人が消えた食堂を後にし、慌てて皆を追う私も一旦甲板へ。


するとベポの言葉通り、本当すぐ目の前に海軍船が…


『はぁ…』


はいはいはい。こーなったらチャチャッと終わらせて、今度こそ最後まで話聞かせてやるからッ。


早々と戦闘スタイルをとり、牙は敢えてまだ抜かず…私は目前まで迫った海軍船を苦々しく睨み付けた。


この溜まった鬱憤と鈍った身体…よろしく頼むね海兵さん。


『皆にお願いがあるの』


私は今にも飛び出して行きそうな、臨戦状態のクルー達に向かって声を放つ。


この船に乗ってから、初めて“本格的”に自分から仕掛ける戦闘…確かに、海賊としての船出にはピッタリかもね。
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