BOOK2
□No.71
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ついに、俺が恐れていた事が起きちゃった…!!
『スピー…グー…ん〜むにゃむにゃ…』
キャプテンが…キャプテンが!!
「フフッ、借りるぞ?」
「えーッ、今日も?!」
ミラーを取るんだ!!最近、シャチとしか昼寝してないよッ!!
「グォー…グガー」
…うるさい。俺はミラーと昼寝がしたいのに。
「はぁー…」
酷いよキャプテン…夜も一緒に寝てるんだから、昼ぐらい、分けてくれても良いと思わない?
俺は隣で、俺にもたれてイビキをかくシャチを気にする事なく立ち上がった。
“ゴンッ!!”
なんか凄い音がしたけど、俺知ーらないッ。
だいたい、シャチだって最近毎日、ミラーと遊んでるもんなぁ…羨ましいよッ!!
ペンギンだって、よくミラーと難しい話しをしながら海眺めてるし…
他の皆だって、雨の日や潜行中は、食堂でトランプやってさ…どーせ俺はトランプ出来ないよ!!ルール分かんないよッ!!
何だよ皆して!!俺は俺は?!俺だってミラーと遊びたいんだ!!最近、ご飯と掃除の時しかミラーと居れない!!
『あッ、ベポー!!』
俺がムカムカしてると、ミラーが甲板にやって来た。起きたばっかな筈なのに、元気なミラーは凄いニコニコ。
俺に笑いかけてくれてる…それだけで俺も笑顔になるから、やっぱりミラーは不思議だ。
『もうすぐ島に着くんだって!!次は秋島らしいよ〜。ベポ、一緒に買い物行こうねッ!!』
「えッ?!」
そのお誘いに、俺は目を見開いた。
「…キャプテンと行くんじゃ、ないの?」
んー?と、伸びをしながら俺を見るミラーの瞳が、俺の好きな…あの暖かさを含む。
『ローも欲しいのが有るらしいから、街には行くけど、一緒には行動しないよ?私は自分の買い物があるしッ』
それにッ!!と続けたミラーの言葉に、俺は堪らず、ミラーに抱き着いた。
横で寝てたシャチの存在忘れてて、多分ちょっと踏んづけちゃったけど…別に良いよね。
(最近ベポと遊んで無いから、寂しい!!)
やっぱりミラーは俺のお日様だッ。次の島までが待ち遠しすぎるよ!!
お日様と交わす
(クー)
(あッ、ニュースクーだ)
(あれ?これ、ミラー宛の手紙だよ?)
(ん?私に?まさかぁ、一体どこのどなた様が…あぁーッ!!)
(…んがぁ!!うるせ、うぉ?!何か腹痛ぇんだけど?!)
(すいません…)