BOOK2
□No.73
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「既にお前の身体を知ってる野郎が居ると思うと、胸糞わりぃ…」
それだけ言ってローは再び、少し深いキスをしてきた。今度は段々と、触れるだけにおさまっていく。
何だ…嫉妬してただけだった訳ね。全く…紛らわしい!!焦っちまったじゃねぇかよ!!
でも、あのローが嫉妬か…ふふふ、ちょっと嬉しいかも。
『安心して…もう私の身体を知るのは、ローだけになるから』
私がローの首に腕をかけ、そのまま引き寄せキスをすると…ローはすぐ顔を離し、どういう意味だ?って聞いてきた。
『ふふふ…昔私が関係持った人とは、相手が酔っ払って、私を押し倒してそのまま〜ズルズル〜…ってな感じだったんだけどね。その後、ジギーが激怒してさぁ…』
バラしちゃったんだよね、その人の事。苦笑しながらそう伝えれば、ローは盛大にため息…
『まぁ、友達だったから、私も本当軽い気持ちでさ…』
その頃はまだ、ソレが愛情表現だとは、これっぽっちも思ってなかったし。
『だから、そう言う意味では…ローが初めてかも』
好きになった人とはね…再びローを引き寄せキスをすると、今度はいつまでも離れる事は無かった。
「俺もだ」
キスの合間にローがそう言ってきて、その後も私達は深く、深く…いつまでもキスをし続けた。
でも、この距離がもどかしい…もっと、もっと…
「当分の標的は、海軍の野郎だな」
ローが唇を離し、私の横に移動して…お互いに抱き合う形で、そう呟く。
「俺も気は長くねぇ…」
『…誰か買うって事?』
薄情者め…私もそこら辺の男とヤるぞコノヤロー。って、心にも無い事を思ってたら、アホ…と、軽くキスを寄越すローが続ける。
「お前の能力なんざ関係なく、そのまま抱いちまうって事だ」
『……凄い事になるかもね』
苦笑いを漏らすと、その内試してみるがな。なんて妖しく笑われた…実験大好き人間め…
「…必ず、海楼石を手に入れる」
『うん…それまで…もう少し待っててね』
フフッ…しょうがねぇ。そう言ってまた、お互いに強く抱き合った。
今はまだ、肌に伝わるローの温もりだけで充分…隣に居てくれるだけで、それだけで満たされる。
最愛と交わす
(もうすぐ、島に着くね)
(今回は4日程滞在する)
(女買ったら、ブッ飛ばすから)
(フフッ…痛いのはお前だぞ)
(……チッ)
(ミラー)
(なに?)
(こんなに惚れてる女は、お前だけだ)
(……ずるい奴)