ノベル
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第一印象ってやつが大切だって事を俺は初めて知った。
それに気付くのが遅かったみてぇだ。
「どこまで、馬鹿なんだよ……。」
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「ラビ!!////」
愛しい声。
それが紡ぐのは俺の名前じゃない。
俺とは正反対の奴、
あいつを愛している奴、
あいつが愛している奴の名。
「アレン、今日も可愛いさぁ〜vV」
あいつの名前が他の奴から出るのがムカつく。
あいつの姿を映す奴がムカつく。
あいつに触れる奴が憎くて憎くて仕方がない。
それほど想っても
「馬鹿////」
「でも、そんなオレが好きなんさ?」
「〜〜〜〜〜〜〜っつ!!///」
俺はこれ以上見ていられなくて自室に戻ることにした。
「神田!!」
なのに、あいつに気付かれて
「何だよ。」
俺の気持ちには気付かないくせに。
「これからラビと昼食なんです。神田もどうですか?」
「悪い。鍛練の時間だ。」
「あ、ごめんなさい。じゃあ、また!!」
「あぁ。」
漸くここから離れられる。
去りぎわに耳元で恋敵の
「残念だったさ、神田‘サン’。」
この一言。
俺は怒りを押さえて早足で立ち去る。